curiosity

“常に改善、常に挑戦”の原動力は好奇心。
きっかけはお互いの好奇心。
好奇心から未来を想像する対談企画。

EGUCHI HOLDINGS GROUP
代表取締役/江口 勝義


代表取締役/加藤 弘康

【Vol.3/覚悟を決めた日】

業種は違えども、「本気」で仕事をしている人間には多くの共通点がある。そして、誰しもが「社長になる」と覚悟を決めた日があるはず。
若獅子が軒を連ねる愛知において、増収増益を達成している社長は「いつ・どんな」覚悟を決めたのか。そして何を考え、何をミッションとしているのか。

第1回のゲストは株式会社ブルームダイニングサービス 代表取締役を務める加藤 弘康さん。愛知県名古屋市を中心に、がブリチキンを主軸にバルやダイニング、居酒屋、カフェなど様々な業態の飲食店を経営。独立までの道のりや、経営者を目指す上でのポイント、今後の展望などについてうかがいました。

Episode3 お楽しみください。

-数値化

江口社長
江口社長:

どんな職種でも目標設定が重要ですよね。お客様ありきの飲食業界って、目標設定も簡単じゃないし、その目標をクリアするのも簡単なことではないと思うんです。目標をたてたら、その目標に沿っていけるものなのですか?

加藤社長:

ある程度目標には沿っていけています。当社ではロケーション等の立地条件で売上の予算建てをしています。基本的にはマンパワーをのぞいて、店舗環境から売上目標をたてています。現実的な数字を立ててから、マンパワーで売り上げを増やしていくようにしているので、コミットできる目標を立てているつもりです。

江口社長
江口社長:

店舗環境から売上目標を定めるんですね。ある意味必達の目標ですね。

加藤社長:

正直昔は感覚でやっていましたが、店舗数が増えてきて自分ひとりの感覚では間に合わなくなってきたんです。だからこそ数値管理が必要になってきました。今は立地調査から潜在人口数値を出して、店長のレベルも数値化して、売上目標を立てられる仕組みを作っています。

江口社長
江口社長:

店長のレベルまで?!徹底した数値化ですね!

加藤社長:

数値化すると感覚では見えてこなかったものが見えてきます。そこが経営の肝だったりするんです。見えないものを見えるようにする作業は、簡単ではないですが取り組む価値はあると思います。

-フラットに接する

加藤社長:

江口社長は海外にも積極的に事業展開していると聞いています。しかもそのスケールは大きいものばかり。なぜそんなにスケールの大きな話をたくさん手に入れられるのですか?やはり自分から取りにいってるんですか?

江口社長
江口社長:

いやいや、取りに行く感覚ではなくて「降ってくる」感覚です。全てが大きな話ばかりじゃないんですが、いっぱい種を蒔いているのは事実ですね。ぼくらが意識しているのは、今自分たちに出来る事をとにかくスピード感を持って取り組むこと。僕達みたいな中小企業が大手に勝てるのはスピードだと思っていますので、社員にもよく「スピードが命だ」と伝えています。

加藤社長:

スピードが早ければ、遅い人の何倍もチャンスが巡ってくるわけですね。

江口社長
江口社長:

はい、スピードが命です。あと誰に対しても分け隔てなくフラットに接することを意識しています。そうすると、一人の人間として色々な話ができる。色々な話をしていく上で、「それ出来るかも」と思ったものには、とにかくスピード感を持ってチャレンジしています。

加藤社長:

スピード感を持ちながら、誰に対しても分け隔てなくフラットに接していく。そうすればチャンスが降ってくる。勉強になります。

-成功の条件

江口社長
江口社長:

飲食業界で成功したい若者が、加藤社長みたいになるには何が一番大事なのでしょうか?

加藤社長:

難しい質問ですね。でもまず言えることは1店舗を確実に流行らせられる実力がないと難しいですよね。

江口社長
江口社長:

1店舗を繁盛させられることが、多店舗展開成功の最低条件というニュアンスですか?

加藤社長:

そうですね。どれだけ料理の技術があっても、お店を繁盛させられなくて潰してしまう人も多くいます。多店舗展開するなら、田んぼのど真ん中に出店しても繁盛させられる実績と自信が無いと、まず厳しいと思います。自分の場合は修行時代に「自分の店だったら」と考えながら、何カ月も赤字が続く店をV字回復させたりして、会社の立て直し要員も担当していました。3カ月から半年で圧倒的な売り上げを作るのが仕事でした。

江口社長
江口社長:

なにをすれば赤字続きの店がV字回復できるんですか?

加藤社長:

本当に基本的なことを見直すだけです。大きなサプライズは不要。重要なのは当たり前の徹底です。あいさつや掃除、どういうお店にしたいか、お客様にどう喜んでもらうか等をスタッフ間で周知するんです。それを毎日毎日振り返って「今日より明日」って改善していくと、お客様は増えていく。そこにロジックも何も無くて、基本を徹底的にやるだけの事だと考えています。

-リスクヘッジ

江口社長
江口社長:

話は変わりますが、個人的にがブリチキンがすごく好きでよく利用させてもらっています。リスクヘッジという意味で、がブリチキンがお客様に飽きられるかもしれないという事も想定していますか?

加藤社長:

飽きられないように努力をし続けますし、飽きられないお店になると信じています。でもそれは別として「このままでは飽きられる時が来る」と仮定して経営していく事が重要だと考えています。

江口社長
江口社長:

具体的に「飽きられると仮定する」とはどんなことですか?

加藤社長:

「まさかを想定する」というか、絶対うまくいくというポジティブな気持ちだけではやっていけないと思います。もちろんこれからもがブリチキンは拡大していく!と信じてやまないから今も拡大を続けていますし、僕はがブリチキンを名古屋のスガキヤのようにしたいと思っています。子供時代に食べてもらって、大人になってから「あの唐揚げの味が忘れられない」と言って食べに来てくれるような存在になりたいです。とはいえ、飽きられたらどうする?すごい競合が現れたらどうする?等を常に想定していくことは重要だと思っています。

-がブリチキン誕生

江口社長
江口社長:

なるほど。そもそも加藤社長はどうして唐揚げメインのお店をやろうと?

加藤社長:

四国で食べた一鶴さんにインスパイアされました。ただ、そのまま名古屋に持ってきたんじゃだめで、名古屋味にスパイスをブレンドして、骨付鳥と唐揚げをメインにハイボールで流し込むというシンプルな業態でチャレンジしようと思ったんです。

江口社長
江口社長:

そういう流れがあったんですね。個人的にはがブリチキンの「味を選べる」のが凄く好きで、愛されている理由だと思います!

加藤社長:

ありがとうございます!実はあの「味を選べる」というのは、つけ麺55の澤社長にインスパイアされたものなんです。

江口社長
江口社長:

え!そうだったんですか!澤社長とは普段から仲良くさせていただいています。ラーメン屋さんからもインスパイアされたんですね!

加藤社長:

ラーメン屋と居酒屋って、店のレイアウト設計から全然違うものなんです。居酒屋は滞留時間が長いので、いかに坪面積に対して席を作るかが大事。対するラーメン屋は無理して席を減らして、行列を作ってもらうんです。行列こそが究極の広告宣伝になります。あとは、「最終の味付けはお客様の好みに合わせてカスタマイズしてもらう。」というのが澤社長の考えです。

江口社長
江口社長:

味が選べると、カップルでも家族でも行きやすいですしね!

加藤社長:

基本的にラーメン職人は「俺のラーメンを食え」という人が多いのですが、澤社長は「お客様にはそれぞれの好みがある。そこに応えたい。」という考えをお持ちで。それを参考にがブリチキンの唐揚げもお客様の好みに応えられるようにしました。

江口社長
江口社長:

素直に「お客様の期待に応えたいという」気持ちから生まれたスタイルなんですね。

 

トッピングは10種類以上を用意。

最終の味付けはお客様の好みに合わせてカスタマイズしてもらう。

-その先とは

江口社長
江口社長:

最近の僕の悩みなんですが、売上追求とかそういうものではなくて、なんて言うんだろう、「社会貢献」なのかな?若者を支援するとか、恵まれない人々を支援するとか、今やっているビジネスの先に何が待っているんだろうってここ最近よく考えるんです。加藤社長は「その先」に対する悩みとかありますか?

加藤社長:

おっしゃりたい事、すごく共感できます!自分には飲食しかないって突っ走ってきましたが、この先って一体何なんだろう?と考えてしまいます。売上を上げて、社員のみんなのお給料を上げて、みんなで幸せになりたい。でもさらにその先に何かあるんじゃないかってことを考えてしまいます。でも正直なかなか見えてこないのが現状です。だけど悩むのではなくて、今できることをフラットな気持ちでやっていけば、誰かの為になることに到達すると考えています。

江口社長
江口社長:

到達するという感覚ですか?

加藤社長:

はい、掴みに行くというよりは見えてくるというか、到達する感覚なのかなと思っています。ただ、いつも考えるのは偽善で表面上の社会貢献をしても続かないとは思っています。本心から自分が動きたいと思えるものじゃないと意味がないというか。だからと言って、今すぐに何かをやらなければという焦りはないです。

江口社長
江口社長:

すごくわかります!焦ってもしょうがないし、やれることをやれる範囲内でやれるだけやるというだけですね。

加藤社長:

きっと何かに直面した時に、その志と出会えると思っています。今具体的に「何か」というのは見えていないですが、だからこそ色んな事にチャレンジしています。

江口社長
江口社長:

そうですね。自分の目で見たり、体験しないと感じられないものって絶対ありますからね。

-メンター

江口社長
江口社長:

僕の会社では人材育成の一環としてメンタリングをやっています。簡単に言うと「師匠と弟子の関係」で、仕事上の悩みとかプライベートの悩みを相談しながら「相互支援の関係」を築いていくんですが、加藤社長にとって人生のメンターはいますか?

加藤社長:

僕は父親と西田文朗先生ですね。

江口社長
江口社長:

西田先生ですか!噂には聞いています。

加藤社長:

僕は西田先生の言葉にすごく救われました。

江口社長
江口社長:

というと?

加藤社長:

一店舗目の時に西田塾に入ったのですが、まず入塾すると適正テストがあるんです。その結果を見てなのか分からないのですが、西田先生に言われたのが「加藤さん、あなたは絶対成功する」と言って頂けました。その言葉にすごく救われたんです。

江口社長
江口社長:

なるほど。

加藤社長:

2店舗3店舗と拡大していくときには、本当に色々な事がありました。でも先生のその言葉があったから頑張れたっていうのは間違いないです。

江口社長
江口社長:

言葉の力は絶大ですね!

次回Episode4に続く

加藤弘康氏 株式会社ブルームダイニングサービス 代表取締役
生年月日:1977年3月20日
プロフィール:中学・高校とバレーボールに熱中し、営業会社に就職するが「夢も希望もなく働く」事に疑問を抱き1年半で退職。アルバイトをしながらお金を貯め、夢中になっていたサーフィン中心の生活を送る。25歳からは飲食店での独立を目指し、遊ぶ時間も寝る時間も犠牲にして本気で仕事に取り組み29歳でホルモン焼き店として独立。現在では国内外にて80店舗以上の運営を取り仕切っている。
企業HP: http://bloom-ds.com/
ブログ: https://ameblo.jp/bloom-ds/

江口勝義 エグチホールディングス株式会社 代表取締役
生年月日:1971年12月13日
プロフィール:鉄筋屋の息子として生まれ、幼少期は家業の手伝いや空手・野球・サッカーに熱中。鉄筋屋集団だった当時の(有)江口鉄筋を何とか軌道に乗せる為に、ゼネコン営業を繰り返し事業拡大。2009年から太陽光事業に参入し、現在では国内外においてビジネスを展開。座右の銘は、「我が名を後世に挙げてもって、父母の名を顕わす。是れ孝の大なるものなり。」
企業HP: http://eguchi-hd.co.jp/
ブログ: http://eguchi-hd.co.jp/blog/