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【電気の偉人】LEDの父、ニック・ホロニアック



わたしたちの家庭や住んでいる街はもちろん、さまざまな場所で使われている「LED」の電球や蛍光灯(けいこうとう)。青色LEDを開発してLEDの実用化に大きく貢献(こうけん)した、天野浩(あまの・ひろし)さん、赤崎勇(あかざき・いさむ)さん、中村修二(なかむら・しゅうじ)さんがノーベル物理学賞(ぶつりがくしょう)を受賞したのは2014年のことです。

 
しかしLED開発には忘れてはならない科学者がいます。それは、LEDの原理を発明した「ニック・ホロニアック」です。今回は「LEDの父」とも呼ばれるニック・ホロニアックについてご紹介します!

 
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ホロニアックが発明した赤色LEDから始まるLEDの歴史!


2014年、3人の日本人がノーベル物理学賞を受賞したとき、多くの科学者たちがフシギに感じたといいます。

「なぜこのノーベル物理学賞に、ニック・ホロニアックがふくまれていないのか」

LEDに関する発明での受賞には「LEDの父」であるニック・ホロニアックもふくまれるべきだと、そう考えたのです。それほどまでにLEDにとって存在感(そんざいかん)の大きなホロニアックは、一体どんな発明をしたのでしょうか。

LEDってなに?その開発の歴史をふりかえろう!

まずはLEDとはなんなのか、その開発の歴史からカンタンにふりかえってみましょう。LED(light emitting diode)は日本語で発光ダイオードと呼ばれる「半導体(はんどうたい)」です。半導体とは、「ある決まった条件(じょうけん)」のときに電気を流すもの。

 
LEDは「P型半導体」と、「N型半導体」がつながってできています。電気はプラスからマイナスに流れていきますが、LEDは「P型」をプラス、「N型」をマイナスにして電圧をかけ(順方向・じゅんほうこう)、電流が流れることによって光るのです。

 
このLEDを発明したのが、ニック・ホロニアック。1962年のことでした。今から50年以上も前には、すでにLEDの最初の段階(だんかい)が発明されていたんですね。ホロニアックが発明した当時は、まだ赤色LEDしかなく、現在のように白く光るLED電球も存在していなかったのです。

 
現在のLEDには、赤だけではなく他の色のLEDも必要です。黄緑色のLEDを1972年に「ジョージ・クラフォード」が。そして青色LEDは1990年代に入ってから、先にご紹介した3名の日本人が発明しました。ホロニアックの赤色LEDがなければ、現在のLEDの開発・発明にも時間がかかっていたかもしれませんね。

ニック・ホロニアックはどんなひと?

ニック・ホロニアックは1928年11月3日、アメリカのイリノイ州に生まれました。イリノイ大学で学んだホロニアックは、その後さまざまな研究をおこない、1960年には世界で初めてとなる可視光(かしこう)半導体レーザーを開発します。

 
ゼネラル・エレクトリック社で勤務をするホロニアックはその後、赤色LEDを発明し、今もCDやDVDなどさまざまな物に使われる「レーザーダイオード(赤色半導体レーザー)」を開発しました。ほかにも開発にかかわったものに世界初の「調光器(ちょうこうき)」があり、「世界初」というすばらしい発明や開発をくりかえした人物なのです。

 
たくさんの賞も受賞し、なかには「日本国際賞(にほんこくさいしょう)」という科学技術に関する賞も受賞しました。また2008年には発明家の殿堂入り(でんどういり)も果たし、発明家、そして科学者を代表する偉大(いだい)な人物として知られています。

 
1963年にイリノイ大学の教授(きょうじゅ)になり、89歳である現在も教授を続けています。ずっと「現役(げんえき)」だなんて、すごい人ですね。

 

長い時間をかけて実用化されたLED、ホロニアックの功績は大きい!


LEDが実用化されるまでは、長い道のりがありました。1962年のホロニアックの赤色LEDから、1990年代の青色LEDまで。そしてわたしたちの家庭にLED電球が普及(ふきゅう)するまで、何十年もかけて開発が続けられてきました。

 
その実用化に向けてのスタートは、言うまでもなく「ニック・ホロニアック」の発明から始まっています。LEDの実用化にかかる、ホロニアックの功績(こうせき)はとても大きいのです。

 
家庭でふだん何気なく使っているLED電球や蛍光灯。そこには長い歴史があるのだと、ぜひ感じてみてくださいね。