17種類の目標を掲げ、2030年のゴールに向けて世界中で取り組みが進められるSDGs。掲げている目標は、どれもがSDGsがスタートする前からすでに問題視され、課題としてさまざまな対策が取られてきているものが多く見られます。
たとえば身近なところでは「詰め替え」もそのひとつ。プラスチック削減として、洗剤やシャンプー、調味料など、さまざまな商品において詰め替え用商品は当たり前となりました。その「詰め替え」は、化粧品にもあることをご存じでしょうか。
そこで今回は、化粧品業界における詰め替えにスポットを当てて見ていきます。
「化粧品」の詰め替えは、化粧をする方や化粧品に触れる環境にある方には当たり前すぎる事柄かもしれませんが、そうでない方には想像がつきにくいのではないでしょうか。化粧品は使い切ったらそれで終わりではなく、詰め替えて使い続けることができる商品が多くあります。化粧品に触れる機会がある方も、そうでない方も、改めて化粧品の詰め替えについて知ってみることをおすすめします。
化粧品の詰め替えはさまざまな商品で展開されており、また決して新しい取り組みというわけではありません。SDGsがスタートするより前から、当たり前のように詰め替え商品が存在しています。
たとえばファンデーションであれば、「ケース」とファンデーション部分の「レフィル」に分かれており、使い切ったあとは「レフィル」だけ買い換えてケースにはめるという商品が大半です。ケースを使い回すことが資源削減に繋がり、メイクをする人にとっては日常の一部になっています。
ほかにはアイシャドウやチークなども、商品によってはケース(パレット)が別売りになっていてるものも。またアイライナーやアイブロウ、口紅などにも、メーカーによっては詰め替えができる商品があります。このように化粧品における詰め替えは、「当たり前」のものになっているのです。
化粧品と言うと、メイク用品を想像する方は多いでしょう。化粧品の一部として、化粧水や乳液、美容液なども含まれます。化粧水や乳液、美容液などは基礎化粧品と呼ばれますが、この基礎化粧品においても近年は詰め替え商品が目立ってきました。
しかし化粧水などの詰め替えの歴史そのものは古く、「ちふれ」が1974年に日本初の詰め替え化粧品を販売したことから始まります。その後、資生堂の「エリクシール」が2012年に詰め替え用パッケージを販売するなど、化粧品業界全体に詰め替えと資源削減の波が広がりました。近年では、SDGsの取り組みとして推し進めるメーカーも少なくありません。
2022年7月現在では、資生堂の「エリクシール」が「エリクシール 未来を生きる子どもたちのために、今、私たちができること。」と、詰め替え商品のキャンペーンを実施。化粧水や乳液の詰め替え商品による85%のプラスチック使用量削減を掲げ、ドラえもんとコラボしたキャンペーン展開をしています。
もちろんちふれや資生堂だけに限らず、花王やコーセー、カネボウ、ロート製薬、第一三共ヘルスケアなどをはじめ、多くのメーカーが詰め替え商品を展開しています。
化粧品は化粧をする方や化粧品に触れる環境にある方にとっては、欠かせない存在です。化粧品のなかには、衛生面を含めたさまざまな事情から詰め替えができない商品もありますが、これから先、そういった商品も問題をクリアして、詰め替え商品が登場する可能性も期待されます。
化粧品には安価なものもあれば、高価なものもあります。価格がどうあれ、化粧品は消耗品です。消耗品だからこそ、詰め替えを利用してプラスチック削減や資源削減に貢献したいですね。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。