小学3年生で学習した、「電気を通すもの」と「通さないもの」。前回は「電気を通すもの」についてご紹介しました。今回はぎゃくに、「電気を通さないもの」について見ていきましょう! 身の回りのどんなものが「電気を通さないもの」なのか、わかりますか?
※画像の「風船」はゴムでできています。
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電気を通すものにはどんなものがあるの?もっと知りたい電気のこと
電気を通さないもののことを「絶縁体(ぜつえんたい)」といいます。ぎゃくに電気を通すものを「伝導体(でんどうたい)」、両方のとくちょうを持つものを「半導体(はんどうたい)」ということを、前回の「電気を通すものにはどんなものがあるの?もっと知りたい電気のこと」でもご紹介しました。
今回ご紹介する絶縁体は、伝導体と同じように身の回りにたくさんあるものです。身近なものでは、電源プラグのコードに使われています! 絶縁体をコードに使って、安全に使えるようにしているんですね。では、どんなものが絶縁体なのでしょうか。
※画像の「ビー玉」はガラスでできています。
電気を通さないものと聞いて、まず思い浮かべるのはゴムではないでしょうか。ゴムは電気を通さないものの代表ともいっていいでしょう。アニメや漫画などでも「ゴムだから電気を通さない」というエピソードを見ることが多いですね。
人気のアニメでは、「ONE PIECE」や「ポケットモンスター」があげられます。「ONE PIECE」の主人公ルフィは、ゴムゴムの実を食べたゴム人間。そのため、電気を通さないという設定(せってい)があるんですよ。さらに「ポケットモンスター」では、ピカチュウの「10まんボルト」に対抗(たいこう)して、ロケット団がゴムでできたアイテムやロボットなどを使うことも。
このように、「ゴムは電気を通さない」というのは、小さい子どものうちから知る機会があるんですね。
わたしたちが生きていくためにひつような空気。この空気も電気を通さないんですよ。「雷が落ちるのにどうして?」とちょっと意外かもしれませんが、雷はとても高い電圧(でんあつ)の電気。その雷が空気に「絶縁破壊(ぜえつえんはかい)」という現象(げんしょう)を起こすため、雷は空気を通って落ちるのです。
また、電気をはこぶ電線のなかには、空気を「絶縁体」として利用しているものがあるんですよ。
ゴム以外で電気を通さないものといえば、ガラスやプラスチックがあげられます。ほかには紙や陶器(とうき)、磁器(じき)、油なども電気を通しません。これらは、わたしたちがふだんの生活で使うものばかりですね。ちょっとまわりを見わたすだけで、たくさんの「絶縁体」が見つかることでしょう。
電気を通さないものは、ある一定以上の電圧がくわわることで、「絶縁破壊」が起きて電気を通してしまうことがあります。また水は電気を通しますが、よぶんなものをとりのぞいた「純水(じゅんすい)」は電気を通しません。
このように「電気を通さないもの」は、電気を通すものと同じくらい、もしくはそれ以上に面白い存在。電気を通さないものを知ることで、電気のおもしろさがわかってきますよ。
※画像の「定規(じょうぎ)」はプラスチックでできています。