「太陽光発電(たいようこうはつでん)」は、太陽の光を利用して発電する方法です。宇宙にある太陽の強いエネルギーを使う「再生可能エネルギー(さいせいかのうエネルギー)」として注目されています。そんな太陽ですが、ドイツには世界最大の「人工太陽(じんこうたいよう)」があるのを知っていますか?
人工太陽とは、名前のとおり人の手で作り出した太陽のこと。太陽のような強い熱や光を発することができるんですよ。そこで今回は世界最大の人工太陽光についてご紹介します!
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ドイツにある「ドイツ航空宇宙センター(ドイツこうくううちゅうセンター)」が開発した、人工太陽光「シンライト」。シンライトがどんなものなのか、どれくらいの大きさがあるのか気になりますね。またどんなことに使われているのか、ひとつずつ見ていきましょう!
シンライトはとても大きな人工太陽です。壁一面に149個の「キセノンランプ」が並べられています。その壁の大きさは、高さおよそ14メートル、横の長さはおよそ16メートルもあるんですよ。
ビル1階分の高さをおよそ3メートルから4メートルほどと考えると、シンライトはビル3階建てから4階建てくらいの高さになります。とても大きな人工太陽だということがわかりますね。
「キセノンランプ」とは、「キセノンガス」をとじこめたランプです。このキセノンガスのなかで起こる「放電(ほうでん)」を利用して、光ることができます。自然の光にとても近く、太陽光の代わりとして使われることがあります。また、映画の映写機(えいしゃき)や印刷(いんさつ)のための光源(こうげん)としても使われているんですよ。
このキセノンランプが149個も集まることで、とても大きなパワーを発生させることができます。そのパワーはとても強く、20センチ×20センチのはんいに光を集めると、次のようなパワーを見せてくれます。
20センチ×20センチのはんいに集めることで、太陽よりも強い光になるなんておどろきですね。しかしシンライトを使うためには、電気をとてもたくさん使ってしまうという弱点(じゃくてん)があります。4時間使うだけで、ひとつの家族が一年間使う電気の量と同じくらいの電気を使ってしまうのです。
世界最大の人工太陽「シンライト」が何に使われるのか、気になりますよね。シンライトは「再生可能エネルギー」の研究や「水素発電(すいそはつでん)」の実験・研究など、さまざまな研究や実験に役立てられています。
今回ご紹介したシンライトを始め、世界中で電気やエネルギーに関するさまざまな研究や実験がおこなわれています。さけることはできないエネルギー問題を解決するため、これからも電気やエネルギーの可能性(かのうせい)をさぐる研究が続けられることでしょう。シンライトも、大きな結果を出してくれるといいですね。