太陽光発電協会(以下:JPEA)は2050年の再生可能エネルギーミックスに関して、「JPEA PV OUTLOOK」を発表しました。JPEAは2050年の絵姿を「脱炭素・持続可能社会の実現」とし、具体的には国が掲げる2050年温暖化ガス削減-80%の目標達成への貢献として、200GWの太陽光発電導入を目指すとしています。
引用元:JPEA ホームぺージ 「2050 年にいたる累積稼働見通し」
仮に200GWを太陽光発電として導入した場合、年間の発電量は約2,000億kWh。現在の国内総需要電力は約1兆kWhなので、約20%を太陽光発電で賄えることになります。その他の再生可能エネルギーを拡大させ、総需要電力における再生可能エネルギーの比率を60%にまで拡大させることがJPEAの目標とされました。
引用元:JPEA ホームぺージ 「日本にとって太陽光発電を基幹電源に育てる意義と便益」
2050年までに200GWの導入を目指す場合、どのような事が必要となるのでしょうか。多くの太陽光事業者やEPCが直面している課題は「土地の確保」です。「耕作放棄地」は国内に40万ヘクタールあるとされ、空き容量の問題はありますが240GW分の土地が存在することになります。土地は存在する為、問題となるのが「国がどれだけ本気で再生可能エネルギーの普及に取り組むか」という事になります。原子力発電や火力発電などを縮小させ、再生可能エネルギーに転換していく事ができれば、200GW導入も可能になるのではないでしょうか。
引用元:JPEA ホームぺージ 「市場拡大に関連する技術や制度」
産業用太陽光発電設備において、現在では蓄電池を導入し「24時間発電」への取り組みが始まっています。売電型の太陽光発電では、電力会社との「連系」が最大の課題となりますが、基本的に電力は地産地消の考え方が存在しています。「その地域における必要以上の電力は、電力会社は買取を行わない」という事になり、仮に電力会社が買い取りを行ってくれないのなら自家消費を伸ばしていく必要がでてきます。その場合に必要となるのが前述した「蓄電池」の普及です。大型の施設や工場などでも、夜間も含め1日中電力を使用可能な「大容量かつ複数の蓄電池連結可能」な蓄電池の普及が必要となります。
太陽光発電は、前述したとおり基本的に地産地消の考えがあります。どれだけ太陽光発電に適した土地があっても、その地域に需要が無ければ発電所を建設することは出来ません。
上記の考え方に関して、何か対策があるとすれば「送電線の強化」だと言われています。発電に適した地域で電気を大量に発電。発電した電力は、「送電線を使用し遠隔地に送電する」という流れです。しかしこれを実現しようとすると莫大な資金と時間を要します。車があまり走らない高速道路を地方から建設し始めるようなもので無駄な投資 と言われるかも知れません。しかし 2050 年というスパンを考える時、AIの発展やロボット化により現在よりも多くの電力消費が見込まれます。課題はあるものの、取り組むべき課題なのかもしれません。
JPEAは2050年という30年以上先のビジョンを描きました。2015年に太陽光バブルが起こり、2017年にFIT法が改正され、この先のビジョンを描くことは容易ではありません。しかし、ビジョンを描く目的を明確化し、明確な目標を立てなければ思い描く未来を実現することは出来ないのではないでしょうか。現在、太陽光発電を取り巻く環境は目まぐるしく変化を遂げています。変化のなかで答えが出ている事は、「再生可能エネルギーの拡大が必須」であること。そして「現時点では、太陽光発電が最もローコストで電気を作り出すことができる」ことです。
エグチホールディングスでは太陽光発電の可能性を信じ、その可能性を最大限に拡大させていきます。これは国内に限ったことではなく、フィリピンを中心としたASEAN諸国においても同様です。「太陽光発電の設置を検討している」「施工案件を持っている」「電力供給という社会貢献を行いたい」などの海外におけるエネルギー事業については、なんでも当社までご相談下さい。
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