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【フィリピン太陽光コラム No.3】電力事情 電力制度・太陽光発電の違い編

【フィリピン太陽光コラム No.3】電力事情 電力制度・太陽光発電の違い編

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日本ではFIT(Feed-in Tariff / 固定買取価格制度)が制度化され、太陽光発電事業は爆発的に拡大していきました。フィリピンと日本では、電力制度や太陽光発電においてどのような違いがあり、今後どのように太陽光発電が広まっていくのでしょうか。フィリピンの現状から読み解いていきましょう。

 

フィリピン太陽光発電事情

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フィリピンに行ったことがある方はご存知だと思いますが、フィリピンの道路では慢性的に大渋滞が起こっています。インフラ整備がまだまだ発展途上であり、電力インフラも例外ではありません。そんななか、フィリピンでも太陽光発電は増えてきています。フィリピンで太陽光発電所が求められている理由は、以下のように考えられます。

 

①電力供給が不安定

【フィリピン太陽光コラム No.1】電力事情 停電編でご紹介しましたが、フィリピンでは停電が頻発しています。もし日本で長時間にわたる停電が起きたら、多くの企業が仕事にならなくなってしまいます。その状態がフィリピンでは起きているのです。停電に左右されない電力確保が求められています。

 

②高額な電気料金
【フィリピン太陽光コラム No.2】電力事情 電気代編
では、フィリピンはアジア有数の高額な電気料金であることをご紹介しました。一般市民では、年収の5分の1が電気代の支払いに回っています。これは企業にとっても大きな負担となっているのです。「電気代をどうにか安く抑えたい」という思いから、太陽光発電の導入が進んでいるのです。

 

③太陽光発電に適している

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太陽光発電にとって、もっとも重要な要素は「日射量」です。どれだけ人件費を安く、工事原価を安く抑えられても日射量が少なければ、当然ながら発電は確保できません。フィリピンでは平均日射量が日本の1.5倍と言われています。フィリピンは太陽光発電にとって適している国と言えるのです。

 

FITについて

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日本ではFITが制定され、太陽光発電は爆発的に拡大していきました。実はフィリピンでもFITが制定されるという話があり、世界中の太陽光デベロッパーはフィリピン進出を試みました。ところが政権交代を機に、現在フィリピンではFITの適応が進んでいない状況です。FITが制定されれば、太陽光発電で作り出した電力が固定価格で電力会社に売却出来る為、安定的な収入が得られます。太陽光発電による安定的な収入は、高額な電気料金に充てることができ、収支計算も容易にできるのです。しかしFIT制定が停滞している現在でも、フィリピンでは太陽光発電の拡大は進んでいるのです。この理由は、上記にて説明した3つの理由からくるものです。フィリピンではむしろ「売電型」ではなく、「自家消費型」としての役割が期待されているのです。

 

フィリピンでは自家消費型がメイン

フィリピン企業は突然の停電に備える為に、太陽光発電設備を導入する企業が増えています。FITが制定されても、電力インフラが整わなければ停電が減ることはありません。その為、電力を販売するよりもむしろ、停電が起きた際の対策として太陽光発電が必要とされることもあります。また夜間の電力を確保する為に蓄電池を設置し、昼間に発電した電力を蓄電しておくことも、フィリピンでの太陽光発電では求められます。

 

オフグリッドの可能性

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日本とフィリピンの太陽光発電の大きな違いの一つとして、オフグリッド(独立電源システム)の活用があげられます。オフグリッドとは、電力会社が提供する電力システムとは別に、独立した電源システムを利用することを言います。日本にも言えることですが、フィリピンは多くの島が集合している島国になります。フィリピンでは、電力会社の電力供給が行き届いていない島が多く存在します。そのような島ではオフグリッドの電力システムが必要とされる為、太陽光発電の需要が高いと言えるのです。

 

なぜ電力供給が行き届いていない地域があるのか

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フィリピンではなぜ、オフグリッドシステムが必要とされるような、電力供給が行き届いていない地域が多く存在するのでしょうか。電力会社としては島に電線を引くには莫大な費用が発生するとともに、当然メンテナンス費用も必要になってきます。また電力の消費量が大して見込めなく、電気料金の回収率も低いと予想される地域に対して、政府の補助がない状態での電力供給は、電力会社として動きづらいという現実があります。

 

太陽光発電の寿命

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日本における太陽光発電は、当初は節税対策。現在ではFITにおける売電収入から、投資商品としての役割が大きくなっています。フィリピンでは現状FITが進んでいない状況の為、電気料金対策・停電対策の需要が高くなっています。太陽光発電は、風力発電や水力発電と異なり発電する過程で、動力部が極めて少ないシステムになります。その為、メンテナンス費用が比較的かかりにくいシステムと言えます。またパネルメーカー等の商品保証も25年になるものも登場しています。保証が25年ということからも、定期的なメンテナンスを実施していれば、更に太陽光システムを継続して使用できることが予想されます。フィリピンでは日本に比べ設置コストが抑えられること、さらに日射量が1.5倍になる事からも大きなコストメリットを生み出せると言えるのではないでしょうか。

 

まとめ

 

フィリピンと日本では、太陽光発電に求める役割が異なっていることがわかりました。しかし共通して言えることは、太陽光発電はシステムコスト(電力を生み出す為に必要な設置コスト)が他のどの発電システムより安価であること。そして再生可能エネルギーであることです。今後フィリピンにおいてインフラ整備が進んでいけば、フィリピンでの太陽光発電の役割は変化し、更なる普及が期待されるのではないでしょうか。

 

今回、フィリピンにおける電力事情:電力制度・太陽光発電の違い編をご案内いたしました。エグチホールディングスではフィリピンを中心とするASEANにおいて、太陽光発電設備の販売・設計・施工・資材販売を行っております。「太陽光発電の設置を検討している」「施工案件を持っている」「電力供給という社会貢献を行いたい」などの海外におけるエネルギー事業については、なんでも当社までご相談下さい。

 

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