インドネシアのバリ島は、東南アジアのなかでも指折りのリゾート地です。日本からも観光客をはじめ、海外赴任や海外移住など、数多くの人々がバリ島を訪れています。
海外へ渡航する場合は事前に予防接種が推奨されるケースが多く、それはバリ島も例外ではありません。そこで今回は、バリ島に行く前にチェックしておきたい予防接種情報をご紹介します!
海外への渡航前に推奨される予防接種は、渡航先のエリアによって異なるのが特徴です。バリ島は東南アジアですので、東南アジアに推奨される予防接種があります。また、旅行などの短期滞在と、海外赴任や海外移住などの長期滞在とで、内容が異なるケースもあります。
バリ島(東南アジア)に行く観光客や、海外出張など短期滞在をされる方に、厚生労働省検疫所「FORTH」が推奨する予防接種には次のようなものがあります。
海外赴任や移住、長期出張など、バリ島(東南アジア)に1ヶ月以上の長期滞在をする場合には、以下のような予防接種が厚生労働省検疫所「FORTH」で推奨されています。
短期滞在より種類が多く、「狂犬病」が含まれているのが特徴的です。日本では狂犬病はまず発生しませんが、バリ島では狂犬病患者が発生しています。犬に限らず、猫や猿、コウモリなど野生の動物がウイルスを保有しているため、それらに触れる機会がある場合は接種を検討するようにしましょう。
近年、麻疹や風疹の日本国内での感染拡大などが問題視されています。インドネシア国内では、麻疹の患者数が年間10万件に達し、風疹と共に常時発生するとのこと。日本に麻疹や風疹を持ち込まないように、また自身が罹ってしまわないように、抗体の少ない方は予防接種を検討するといいでしょう。
ここまでご紹介したのは、厚生労働省や外務省が公開している情報です。いっぽう、インドネシアの観光省によると、インドネシアへの海外赴任者に推奨される予防接種もあります。前出の「バリ島(東南アジア)の長期滞在に推奨される予防接種は?」と併せて、チェックすることをおすすめします。
これらのリストには、乳幼児期に受けるものが含まれます。ご家族、とくに乳幼児や小児が海外赴任に同行される方は、お子さんの分もきちんとチェックしてください。また、母子手帳や、過去の予防接種の記録も持参するようにしましょう。現地の学校に入学する場合に、必要になることがあります(※)。
※インドネシアにも小児定期予防接種があります
バリ島での短期滞在と長期滞在、それぞれに応じた予防接種をご紹介いたしました。「海外赴任」の一部を除き、そのほとんどが「推奨」や「検討」という位置づけですが、予防接種対象の病気が現地で流行している様子があるなら、接種することが望ましいケースもあります。
病気はすぐに発症するものや、帰国してから発症するものなどさまざまです。バリ島に渡航する前には、政府機関のホームページや旅行会社などで現地の情報をしっかりと確認しするようにしましょう。現地の状況に応じて対策をし、バリ島での滞在を快適なものにできるといいですね。
<参考>
厚生労働省検疫所「FORTH」ホームページ
インドネシア共和国観光省公式ページ
外務省ホームページ「世界の医療事情 インドネシア」(平成30年10月1日)