インドネシアの「バリ島」を訪れたいと考えている方や、訪れたことがあるという方は多いのではないでしょうか。バリ島には寺院や世界遺産、ビーチなど魅力的なスポットが多く、観光だけではなく不動産投資やビジネスなど、さまざまな方面から注目を集めています。
そんなバリ島ですが、「バリ腹」という言葉を聞いたことはありますか? バリ腹とはバリ島を訪れる際には気をつけておきたい、身体の異変のこと。そこで今回はバリ腹について、原因や対策などをご紹介します。
バリ腹とは、簡単に言ってしまえば「バリ島でお腹を壊すこと」です。ほとんどが「細菌性腸炎」であると言われ、バリ島に滞在しているあいだに下痢などの症状に悩まされることを現しています。大半が細菌性腸炎ですが、そこには赤痢なども含まれるため「単なる下痢」では片付けられないことも。では、バリ腹の原因や対策はどんなものなのでしょうか。
バリ島に限らず、海外へ行くときは生水を飲まない方が良いとよく言われます。日本とは違い、それぞれの国の水事情というものがあるからです。バリ島では日本のように浄水場で処理された水ではなく、地下水や井戸水を使用しています。また、水質は硬水とされています。
カルシウムが多い硬水という特徴と、井戸水などに含まれる細菌などによって下痢を起こす可能性があるため、水道水を飲むことは避けるのが正解です。ミネラルウォーターを持参したり、現地で購入したりするようにします。歯磨きなど口をゆすぐときも、水道水は避けるようにしましょう。
バリ島でさまざまなグルメを楽しむ際、気をつけたいのが生ものです。サラダなどの生野菜や、半焼けのお肉など、火が通りきっていないものは注意が必要。きちんとしたホテルやレストランなら比較的大丈夫とされていますが、屋台や食堂、衛生状態の悪い店を利用する際には火の通りなどを確認するようにしてくださいね。
長旅での疲労や、詰め込んだスケジュールで、どうしても海外旅行は疲労が溜まりがちになります。また、バリ島の料理には香辛料が多く使われていたり、辛い料理も少なくありません。慣れない辛さや香辛料をたくさん摂取することで、胃腸に負担がかかる可能性があります。
さらにバリ島の暑さや、そして辛い料理などの理由で冷たい飲み物をたくさん飲んで体を冷やしてしまうことも。体調の変化は、免疫力の変化にも繋がる可能性があります。バリ腹の対策として、体調管理にも気をつけるようにしましょう。
どれだけ気をつけていても、バリ腹になってしまうことがあります。日本から持参した整腸剤で様子を見たり、現地のドラッグストアで薬を購入するという方法もいいですが、できれば医療機関への受診を視野に入れることをおすすめします。
バリ腹は単なる下痢ではない可能性もあり、赤痢などだった場合は、きちんとした治療が必要になるからです。バリ島旅行の際に、海外旅行保険に加入している場合は、まず保険会社やツアー会社に連絡を取り、その後の受診先などを決めていくようにしましょう。
日本に帰国したあとに下痢をしてしまった場合は、すぐに病院などの医療機関へ行くようにします。その際、どれくらいの期間バリ島に滞在したのか、現地でどんなスケジュールで、どのような料理を食べたのかなど、きちんと伝えることが大切です。
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いくつかの対策をご紹介しましたが、ほかにも「手洗いの徹底」や「除菌シートや除菌グッズの活用」など、簡単にできる対策方法があります。しかしバリ腹の対策をしていても、下痢をしてしまうケースも。とは言え何もしないよりは、していたほうが確率は減らすことができます。バリ島を満喫するためにも、できる限りのバリ腹対策はしておきたいですね。