前回、「西表島の自然環境を守り継ぐ!「西表島マナーブック」とは」において、西表島でのマナーを記載したマナーブックについてご紹介いたしました。西表島の大自然は観光客にも人気が高く、トレッキングやカヌー・カヤックなど、さまざまな形で楽しまれています。
西表島の大自然を満喫するためには、もちろん守らなければならないマナーも少なくありません。今回は西表島で守るべきマナーのなかから、トイレとゴミに関するマナーについてご紹介します。
トイレやゴミに関するマナーは、西表島に限ったことではありません。私生活のなかでも、近所の公園や川辺、砂浜においても同様です。太古の自然が残る西表島では、トイレやゴミの問題による生態系への影響も大きく懸念され、そのため観光する際のマナーは大変重要です。
ジャングルが広がる西表島は壮大な自然が圧倒的に多く、当たり前のことですがジャングルのなかにトイレが設置されているわけではありません。トイレのない場所での排泄によって、悪臭はもちろんですが、土壌や動物など生態系への影響も考えられます。
西表島の自然を探索する場合は、事前にトイレを済ませておく必要があります。そのため、島内の公衆トイレの場所を確認しておくと便利です。公衆トイレの場所は「西表島マナーブック」やインターネットで確認できるほか、アクティビティツアーに参加する場合は、ツアー主催者などに確認しても良いでしょう。
また携帯トイレをあらかじめ用意しておくと、トイレのない場所でも困ることはありません。アクティビティツアーによっては、ツアー主催者側が用意してくれていたり、簡易テントによるトイレを設置しているケースがありますが、できる限り自分でも対策をおこなうことが大切です。
ゴミのポイ捨ては生態系への影響や、自然環境の破壊につながります。ポイ捨てだけではなく不法投棄も同様です。西表島はジャングルが広がっているだけではなく、川や滝も多いほか、美しい海に囲まれた離島です。軽い気持ちで捨てたゴミが、思いがけない場所に影響を及ぼします。
ゴミを食べてしまう生き物や、ゴミを身に纏うことになる生き物、生ゴミを求めてネズミが繁殖し、衛生面はもちろん生態系への影響が懸念されるなど、ゴミが自然にもたらす影響は計り知れません。自身で出したゴミをすべて持ち帰ることはもちろんですが、周囲で見かけたゴミも、可能な範囲で拾えるといいですね。
また、お菓子をはじめとした食料品を食べながら歩くことも避けたいところです。気がつかずに食べ物や包装などを落としてしまうケースもあるため、ものを食べるときにも思いがけないゴミの発生には注意が必要です。
もちろん、西表島の自然のなかから持ち帰ったゴミを、居住地区やスーパーのゴミ箱などに捨てることもNG。持ち帰ったゴミをどうするべきか、宿泊先や参加ツアーなどに確認し、適切な処理をおこなうことが大切です。
西表島におけるトイレとゴミのマナーについてご紹介しましたが、もちろん守るべきマナーはこれだけではありません。美しい大自然が残る西表島がいつまでもその姿を保ち、誰もが楽しむことができるよう、すべての環境に配慮した観光をしたいですね。