沖縄県の八重山列島にある「バラス島」をご存じでしょうか? 通称「奇跡の島」と呼ばれるバラス島は、西表島と鳩間島の間にある小さな無人島。バラス島へ行くツアーなどを利用して多くの人々が訪れています。そこで今回は、バラス島にスポットを当ててご紹介します。
西表島と鳩間島の中間に位置する「バラス島」は、地図に載らないほどの小さな島。インターネットの地図で見ると位置はわかりますが、どれほど拡大表示をしても島そのものの形が表示されることはありません。いっぽうで地図を航空写真に切り替えて拡大していくと、白く細長い島が確認できます。
バラス島は潮の満ち引きに影響される島で、干潮時には姿を現しますが、満潮時には消えてしまいます。奇跡の島と呼ばれるバラス島に渡る手段は基本的に西表島や石垣島からの船となり、潮が引いているタイミングにしか上陸できません。
無人島のバラス島は砂浜と周囲の海以外は何もない島であるにも関わらず、多くの人々を魅了しています。
「奇跡の島」と呼ばれるバラス島は、とても小さな楕円形の島です。東西がおよそ1km、南北が300mほどしかありません。潮の満ち引きでその形を変えていくバラス島ですが、白く広がるのは砂浜ではなく「サンゴのかけら」なのです。
サンゴによって形成された無人島で、他にはなにもありません。しかし真っ白で美しい浜辺と、島の周辺の透き通る海はとても魅力的。何よりサンゴのかけらでできているという世界的にも珍しいバラス島は、「奇跡の島」として大変人気があります。
バラス島へは、主にツアーを利用して渡ります。西表島からはおよそ10分、石垣島からはおよそ40分ほどで到着します。船で渡るケースが大半ですが、なかには西表島からシーカヤックで上陸するケースも。
上陸後は島を散策したり、ダイビングやシュノーケリングで海中のサンゴや熱帯の魚などを楽しんだりできます。また夕暮れ時も大変美しく、日没まで滞在するツアーを選ぶ方も少なくありません。
バラス島を中心に時間を過ごしてもいいですし、干潮時間に合わせて上陸し、満潮時には他の島へ移動するという過ごし方も。西表島も含めた八重山列島は魅力的な離島が多いため、アイランドホッピングを満喫してみてもいいですね。
バラス島を訪れる際、注意したいポイントがいくつかあります。まずは遮るものがない、周囲には海だけが広がる島だということ。紫外線対策や熱中症予防、濡れても良い服装などを意識するようにしましょう。また足元も砂ではないため、履き物にも気をつけたいですね。
前出のとおり、バラス島には何もありません。自動販売機や商店などがないため、島に渡る前に飲み物などの準備はしっかりしておきましょう。そして、発生したゴミは必ず持ち帰ります。また、他の場所からの生き物を持ち込んではいけません。
サンゴを傷つける行為や持ち帰る行為はNGです(※)。もちろんサンゴだけではなく、バラス島周辺の生態系そのものを意識した行動が大切です。
※沖縄県の条例で禁止されています。ツアー運営元やツアーガイドなどの指示に従うようにしましょう。
西表島と鳩間島のあいだにあるバラス島についてご紹介いたしました。バラス島は奇跡の島とも呼ばれる、自然が造り上げた美しい島。サンゴのかけらだけで形成されている、大変希少な島です。西表島も古来からのジャングルが残るなど、バラス島周辺の環境は素晴らしいものばかり。
バラス島を訪れる際には、必ず西表島や石垣島を経由することになります。バラス島とともに、西表島や石垣島、鳩間島など、八重山列島が誇る大自然の美しさを体感してみてはいかがでしょうか。