わたしたちの家庭では、電気を買って生活しています。毎月使った電気の量から電気代が計算されているのです。さてこの電気、家庭によって「契約電力量(けいやくでんりょくりょう)」がちがうことを知っていますか?
電化製品(でんかせいひん)をどれくらい使うか、家族の数や部屋の数などによって、必要な契約量が変わってきます。自分で契約量を決めて契約することもできますが、少なめにしてしまうとひんぱんに「ブレーカー」が落ちて停電(ていでん)してしまうことも。
そこで今回は家庭の契約電力量について見ていきましょう。ふだん使っている電化製品ががどれくらの電気を消費(しょうひ)しているのか、あわせてご紹介します!
わたしたちの家庭で契約している電気の量は、「A(アンペア)」で表されます。アンペアとは、電気の流れる量のこと。家庭で契約できるアンペアは、10Aから60Aまであります。たとえば「30A」の契約なら、一度に使える電気の量が30A分ということです。契約量をこえる電気を使おうとすると、「ブレーカー」という安全装置が働いて、電気がストップ(停電)します。
ふつうの家庭で契約する電力量は、平均して30Aです。しかし使用する電気が多ければ、30Aでも足りない場合があります。たとえば電子レンジと炊飯器(すいはんき)、電気ポット、エアコン、ホットカーペット……これらを同時に使おうとすると、30Aでは少ないかもしれません。
たくさんの電化製品を使う場合、時間差で使うなど工夫している家庭も多くあります。また、家庭で使う電化製品の量と家族の人数に応じて、契約を見直す家庭も。40A、50A、60Aなどに電力量を上げることで、より多くの電化製品を使えるようになります。
この契約には基本料(きほんりょう)という料金がかかり、電力量が多くなるにつれて、その料金も上がっていきます。
家庭で使っている電化製品には、さまざまなものがあります。テレビやエアコン、電子レンジ、冷蔵庫(れいぞうこ)、パソコン、蛍光灯(けいこうとう)……ちょっと見回すだけでも、とてもたくさんの電化製品がありますね。では、それぞれどれくらいの電力を使うのでしょうか。
家庭にある電化製品の、使用電力を見てみましょう。
ひとつひとつの使用電力は小さいですが、一度にいくつか使うことで大きな電力量になります。
たとえば、電子レンジとドライヤーを同じタイミングで使うと、合計で27Aになります。もし家庭の契約量が30Aだった場合、残りは3Aしか使えません。冷蔵庫だけでも2.5Aありますから、あっというまにブレーカーが落ちてしまうことに。
電力消費量をおさえるため、一度に大きな電力を使う電化製品は、同時に使わないようにくふうしている家庭もあります。
自分の家がどれくらいの契約電力量なのか、調べてみましょう。まずは家のなかにある「分電盤(ぶんでんばん)」をさがすことから始めてみてくださいね。
※お子さまへ……分電盤が見つからないときは、お父さんやお母さんに教えてもらいましょう。
分電盤は、上の画像のような形をしています。左側に「60A」と書かれているのが、契約電力量です。契約電力量が30Aの場合は、「30A」と書かれています。また毎月1回届く電気使用量のお知らせでも契約電力量がわかりますので、それをチェックしてもいいでしょう。
自分の家の電力量がわかったら、使っている電化製品をくらべてみて、親子で電気の使いかたについて色々話し合ってみてくださいね。