わたしたちの身の回りにはたくさんの「もの」があふれています。お店で買ってくるような、「どこかで作られたもの」であったり、砂や草のような「自然にあるもの」であったり。そんな「もの」のなかには、「電気を通すもの」と「電気を通さないもの」があります。
電気を通すものと通さないものについて学習するのは、小学校3年生の理科。では一体どんなものが電気を通し、どんなものが通さないのでしょうか。今回は「電気を通すもの」にスポットを当てて見ていきましょう!
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電気を通すもののことを、「伝導体(でんどうたい)」と呼んでいます。反対に、電気を通さないもののことを「絶縁体(ぜつえんたい)」というんですよ。これらのほかには、「半導体(はんどうたい)」というものがあり、これは導体と絶縁体のとくちょうを持っています。
電気を通すものは、種類によって「電気をよく通すもの」があるんですよ。
電気を通すものでは、まず金属(きんぞく)が思い浮かびますね。とくに身近な金属では、「硬貨(こうか)」があります。金属ですぐ思い浮かぶのは、金や銀、銅、鉄、そしてアルミニウムなどではないでしょうか。これらは全て材質(ざいしつ)がちがうのです。
金属は材質のちがいによって、電気を通しやすいものがあるんですよ。一番電気を通しやすいのは、銀! 続いて、銅、金、アルミニウムと続きます。金属は全て同じように電気を通すわけではないなんて、ふしぎですね。
なお、日本の硬貨の材質はつぎのとおり! いろいろな金属でできているんですよ。
水で濡れた手でプラグの抜き差しをするのは危険だと言われています。それは、水を始めとする液体(えきたい)が電気を通すから! しかし液体には、電気を通さないものがあるんですよ。
水道の水は電気を通しますが、水道の水にふくまれているものを取り除いた「純水(じゅんすい)」や、水道の水に砂糖(さとう)をとかした砂糖水は、電気を通さないのです。いっぽう、塩をとかした塩水は電気を通します。これも少しふしぎですね。
また植物や野菜なども水分をふくんでいます。水分をふくむ野菜をうすくスライスして、電気が通るか調べると、野菜のなかの水分が電気を通してくれます。しかしスライスした野菜がかわいて水分がなくなってしまうと、電気が通らなくなるのです。
水分をふくむといえば、人間の体も多くの水分でできています。つまり人間も、電気を通すんですね。電気にふれて「感電(かんでん)」するのも、そのためなのです。
わたしたちの家に電気を届けてくれる電線(でんせん)も、電気を通すものを使って作られています。電源プラグやコードも電気を通すものが使われていますが、それらは手でさわっても感電しないように「電気を通さないもの」でカバーされています。
次回はそんな「電気を通さないもの」をご紹介する予定です。電気を通すものや通さないものを知ることで、電気をより身近に感じられるといいですね。