わたしたちが使っている電気には、たくさんの人が関わっています。発電所(はつでんしょ)で働く人たち、電気の配線工事(はいせんこうじ)をする人たち、家電販売店で働く人たちなど、身近な電気のために関わっている人は数えきれません。
では、だれでも電気に関する仕事ができるのでしょうか? 電気は取りあつかい方法をまちがえると、感電したり火事になることもある危険なもの。仕事の内容によっては、とくべつな「資格(しかく)」が必要になるものがあるんですよ。
電気に関する「資格」はたくさんあります。今回はそのうちの一部をカンタンにご紹介します!
電気に関する資格はとてもたくさんあります。家電を売るときに必要な知識(ちしき)を身につけた「家電製品アドバイザー」や、ケーブルテレビに関する技術を身につけた「CATV技術者(CATVぎじゅつしゃ)」も、電気に関する資格のひとつです。
これからご紹介する資格は、電気工事や発電所で必要な資格の一部。どんな資格を持つ人たちが電気工事や発電の仕事をしているのか、ぜひ知ってくださいね。
「電気工事士(でんきこうじし)」は、電気工事をするために必要な資格です。第一種(だいいっしゅ)と第二種(だいにしゅ)があり、それぞれ工事ができるはんいがちがいます。第一種のほうがより多くの電気工事をおこなうことができるんですよ。
この資格があると、エアコンやアンテナを取り付けたり、建物のなかに電気の配線工事をしたりすることができます。資格がない人は、この工事をおこなうことができません。たとえば家のカベにコンセントを増やすことや、新しいものにこうかんするということも、資格が必要です。方法を知っていても、資格がなければおこなってはいけないのです。
「電気主任技術者(でんきしゅにんぎじゅつしゃ)」は、電気設備(でんきせつび)の工事や、使用などについて監督(かんとく)することができます。電気設備を取り扱う責任者(せきにんしゃ)というわけですね。この資格には、第一種から第三種まであり、種類によって取りあつかえる電圧(でんあつ)が変わります。第一種は全ての設備をあつかうことができます。
「ボイラー・タービン主任技術者(しゅにんぎじゅつしゃ)」とは、原子力発電所(げんしりょくはつでんしょ)や火力発電所(かりょくはつでんしょ)で活躍(かつやく)する資格です。
燃料を燃やして発電するためには、「ボイラー」と「タービン」という設備(せつび)が必要になります。その設備を安全に使ったり、メンテナンスをしたり、監督するためには、この資格が必要になります。
「ダム水路主任技術者(すいろしゅにんぎじゅつしゃ)」は、「水力発電所(すいりょくはつでんしょ)」で活躍する資格です。水力発電にはさまざまな方法がありますが、どの水力発電所にもダムを始めとした発電用の水路や設備があります。その設備を安全に使い、監督をするために必要な資格なのです。
今回ご紹介した「資格」は、電気に関する資格の一部でしかありません。他にもさまざまな資格を持った人たちが、「電気」をあらゆる形で支えているのです。危険をともなう仕事だったり、わたしたちに家電を売る仕事だったりと、その形は資格によってちがいます。
どの資格も、安心の知識と技術をかねそなえたもの。そうした資格を持つ人たちが、わたしたちの生活や電気を支えてくれているのですね。