わたしたちは毎日、さまざまな形で電気を使っています。部屋のなかの照明(しょうめい)をつけたり、テレビをつけたり。夏ではエアコンを使ったりもしますね。冷蔵庫や(れいぞうこ)や電子レンジなど、キッチンにある道具のほとんどにも電気を使っています。
では、電気を一番使う季節はいつだと思いますか? 夏でしょうか、それとも冬? 今回はそんな「電気を一番使う季節」を見ていきましょう!
電気を多く使うイメージがあるのは夏ではないでしょうか。2011年の東日本大震災(ひがしにほんだいしんさい)後、電力会社が夏場に節電(せつでん)をよびかけることが多くなりました。しかし実は冬のほうが電気を多く使っているんですよ。
もちろん、夏にも電気を多く使います。夏と冬はどんなことに電気を多く使っているのか、そして夏と冬のちがいはどこにあるのでしょうか。
夏はどんなことに電気を多く使っていると思いますか? まずはエアコンが思い浮かびますね。またエアコンだけではなく、扇風機(せんぷうき)も使います。とても暑い日は、一日中エアコンや扇風機をつけていることも多いのではないでしょうか。
冷蔵庫も、夏になると電気を多く使います。冷蔵庫はなかを冷やすために電気を使いますが、ドアを開けることでなかの温度が上がってしまいます。とくに夏は温度が上がりやすく、上がった温度を下げるために電気を多く使うのです。
夏よりも多く電気を使う冬。どんなことに電気を多く使っていると思いますか? やはり冬も、まずエアコンがあげられます。エアコンで部屋をあたためるとき、とても電気を多く使うんですよ。これは夏よりも冬のほうが、外と部屋のなかとの温度差が大きいため。
外が35~6度ほどある日は、部屋のなかを28度ほどにするために温度を7~8度下げるだけですみます。しかし外が0度~5度くらいしかないときはどうでしょう。部屋のなかをあたためるためには、20度も温度を上げなければなりません。そのため、冬のほうがエアコンの電気代がかかるんですね。
灯油(とうゆ)で部屋をあたためる石油ファンヒーターも、動かすためには電気が必要です。ほかにも電気カーペットや電気毛布(もうふ)など、身の回りをあたためるための道具を多く使います。それら全てに電気を使っているのです。
電気給湯器(でんききゅうとうき)という、電気でお湯をわかす道具を使っている場合も冬のほうが電気を多く使います。冬はとても水が冷たいため、お湯を出すために多くの電気を使ってしまうのです。
また冬は夏よりも早く太陽がしずんで暗くなります。早く暗くなるということは、照明をつける時間も早くなるということ。つまり照明に使う電気の量が、夏よりも多くなるというわけですね。
今回ご紹介した夏と冬の電気の使い方は、一般的(いっぱんてき)なものです。家庭によって電気の使い方はそれぞれ。「オール電化」の家庭もありますし、暖房にガスを使う家庭もあります。冬より夏のほうが電気を使うという家庭もあるかもしれませんね。
自分の家がどんなふうに電気を使っているのか、親子でかんさつしてみると面白いですよ。夏や冬だけではなく、春と秋もいっしょにくらべてみてくださいね。