わたしたちの生活を豊かにしてくれる、「電気」や「エネルギー」。1年365日、そして1日24時間、わたしたちはさまざまな形で電気やエネルギーに助けられています。では電気やエネルギーを使いすぎてしまったら、一体どうなるのでしょうか?
電気やエネルギーを使いすぎたらどうなるのか、そしてなぜ省エネ(しょうエネ)が必要なのか見ていきましょう。
日本が使っている電気やエネルギーは、もちろん日本国内で作られ、わたしたちの家や学校などさまざまな場所で使われています。しかし「電気やエネルギーのもと」は、日本国内で手に入るものばかりではありません。また使い続けることでいつかはなくなってしまうものもあります。
日本の電気やガスなどの多くは、そのもととなる資源(しげん)を海外からの輸入(ゆにゅう)にたよっています。もちろん、日本国内でも資源が手に入りますが、その量はとても少ないのです。
火力発電(かりょくはつでん)や原子力発電(げんしりょくはつでん)、天然ガス、灯油やガソリンに必要な資源は、海外で取れたものを買って日本国内で加工しています。とても大きな船で日本まで運ばれてくるんですよ。
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資源は使えば使うほど少なくなっていきます。また海外で取れた資源を使っているのは、日本だけではありません。資源が取れる国で使うのはもちろん、他の国も輸入にたよっていることがあります。
たとえばガソリンのもとである石油(せきゆ)は世界中でたくさん取れるわけではありませんが、世界中の国で使われています。火力発電に必要な天然ガスや石炭(せきたん)、石油も同じです。
無限(むげん)にあるわけではない資源を世界中で使い続けるということは、いつか資源を使いきってしまうということにつながるんですね。
電気やエネルギーを使いすぎることは、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)にもえいきょうがあります。たとえば火力発電では、資源を燃やして発電します。燃やすときに出る二酸化炭素(にさんかたんそ)は、地球温暖化の原因と言われています。
たくさんの電気を使うということは、たくさん発電をするということ。たくさん発電をすると、二酸化炭素がたくさん出てしまうということですね。またガソリンを使う車も二酸化炭素を出してしまうなど、身の回りのさまざまなものも、電気やエネルギーを使いすぎることで地球温暖化につながるとされています。
省エネが必要と言われているのは、使う電気やエネルギーの量を減らすことで、地球温暖化の対策にもつながるからなのです。
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天然ガスや石油などと違い、再生(さいせい)できるエネルギーである「再生可能エネルギー(さいせいかのうエネルギー)」は、使いすぎてもだいじょうぶなのでしょうか。再生可能エネルギーには、太陽エネルギーや風力、水力、地熱、バイオマスなどさまざまなものがあります。
どれも何度でもくりかえして使える、自然のなかにあるエネルギーばかりですが、わたしたちが使っている電気の多くはまだ火力発電などにたよっています。つまり再生可能エネルギーで作られた電気だけでは、使いすぎてしまうと発電が追いつかないという弱点があるのです。
しかしこれから先の未来では再生可能エネルギーがもっとふえ、火力発電よりも多くなるかもしれませんね。
わたしたちが家で電気を使いすぎても、世界の資源にすぐえいきょうがあるというイメージはわかないことでしょう。ただ、たくさんの家族、たくさんの国が使いすぎてしまうと、資源にはいつか大きなえいきょうが出るかもしれません。
ほんの少しでいいから、電気やエネルギーのために身近にできることを考えてみましょう。まずは省エネのことから、さっそく家族で話し合ってみてくださいね。