「エネルギー」には、「電気エネルギー」や「運動エネルギー」、「太陽エネルギー」などさまざまな種類があります。これらは「運動などにひつような力」、「力のもとになるもの」であるエネルギーです。それらのエネルギーとは別で、「一次エネルギー」「二次エネルギー」という種類分けがされることもあるんですよ。
今回はそんな「一次エネルギー」と「二次エネルギー」についてご紹介します!
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わたしたちがふだん使っている「電気」や「ガス」、「ガソリン」などは、「二次エネルギー」です。これらの「二次エネルギー」は、最初から存在しているものではありません。「原料(げんりょう)」となるものがあり、それを加工するなどして作りだされるものです。
この「原料」となるものが、「一次エネルギー」とよばれています。「一次エネルギー」は、わたしたちが住む地球の、「自然」のなかにあるものなんですよ。では「一次エネルギー」にはどんなものがあるのでしょうか。
一次エネルギーには、太陽光や水力、風力、地熱(ちねつ)などのように、わたしたちが生きていくためにひつような「自然から得られるエネルギー」があります。太陽の光や水、酸素(空気)がなければ、地球上の生物は生きていられません。地熱は地面の熱のこと。この熱は、地球の地下深くにある熱によるものです。太陽光や水力、風力、地熱は、発電に使われることが多いエネルギーです。
自然から得られるエネルギーのほかに、「化石燃料(かせきねんりょう)」や「原子力燃料(げんしりょくねんりょう)」も一次エネルギーのなかまです。これらは地球の自然のなかで「採掘(さいくつ)」されるもので、人間の手で集めるひつようがあるものです。日本ではほとんど採掘できないため、外国からの輸入(ゆにゅう)にたよっています。
化石燃料とは、石炭(せきたん)や石油(せきゆ)、天然ガス(てんねんガス)などのこと。「火力発電(かりょくはつでん)」の「原料」になるほか、石油はガソリンや灯油(とうゆ)にも加工されます。また天然ガスは、わたしたちがふだん使っている「ガス」にもなるんですよ。
「原子力」とは、ウランなどの「核燃料(かくねんりょう)」のこと。この核燃料を使って、原子力発電がおこなわれています。
「自然エネルギー」は自然から得られるものですが、「化石燃料」はいつかは地球上からなくなってしまいます。また大気中の二酸化炭素(にさんかたんそ)がふえることによる、「地球温暖化(ちきゅうおんだんか)」も問題となっています。これらの問題を解決するために、世界中の国々がたくさん話し合いをして、「省エネ(しょうエネ)」などさまざまな方法を考えているんですよ。
この「省エネ」は、まず二次エネルギーの使用量をへらすことから。わたしたちが二次エネルギーの使用量をへらすことで、発電量もへり、発電するためにひつような化石燃料の使用量がへります。また、日本では化石燃料を輸入に頼っているため、輸入に必要な船などにつかう燃料もへらせるのです。
ひとりひとりが省エネを心がけることは、とても小さなことかもしれません。家庭の電気代やガス代を安くするだけのように感じても、たくさんつみかさなることでとても大きな意味があるんですよ。