世界中でエネルギーへの関心(かんしん)が高まっているなか、再生可能エネルギー(さいせいかのうエネルギー)への注目や開発も進んでいます。日本でもたくさんの太陽光発電がおこなわれ、家庭用のソーラーパネルを屋根に取り付けている家も多く見かけるようになりました。
いま世界では、世界最大といわれる太陽光発電が続々と計画され、建設されようとしています。そこで今回は、そんな「世界最大級の太陽光発電」たちをご紹介します!
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「世界最大級」といわれる太陽光発電は、世界中のさまざまな国で計画され、建設されています。今回ご紹介するのは、アラブ首長国連邦(アラブしゅちょうこくれんぽう)のドバイ、オーストラリア、そしてインドの3国! それぞれの国でどんな計画が進んでいるのか見ていきましょう。
最初にご紹介するのは、アラブ首長国連邦(アラブしゅちょうこくれんぽう)にあるドバイの太陽光発電です。ドバイでは、2012年に砂漠(さばく)の真ん中に巨大な太陽光発電所「ムハンマド・ビン・ラーシド・アール・マクトゥーム・ソーラーパーク(MBR)」を計画。まずは2020年までに1GW(ギガワット)、そして2030年までには5GWの太陽光発電をおこなうため、開発や建設、準備(じゅんび)などを進めています。
この「MBR」で多くのエネルギーをまかない、さらには地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因(げんいん)ともいわれる「温室効果ガス(おんしつこうかガス)」の量もへらすことができるため、注目されています。
次にご紹介するのはオーストラリアの、世界最大規模の太陽光発電です。南オーストラリア州の35%の家庭の電力量を発電できると言われているこの太陽光発電は、「塩(しお)」を使うことで注目されています。
ふつう、太陽光発電は太陽が出ているあいだしか発電ができません。しかしこのオーストラリアの太陽光発電所では、「溶融塩(ようゆうえん・とけて液体になった塩)による蓄電(ちくでん)システムにためておいたエネルギーを使用することで、太陽がしずんでからも電力をとどけられるようになります。
最後にご紹介するのはインドです。インドでは近年(きんねん)、太陽光発電の建設が次々におこなわれています。これは、インドのモディ首相がかかげる、「クリーンエネルギーへの転換(てんかん)」という大きな目標によるもの。インドは大気汚染(たいきおせん)が進んでいますが、これから2030年までにインド国内での発電量の40%を、クリーンエネルギーに変えようとしているのです。
クリーンエネルギーとは、太陽光発電や風力発電といった、大気をよごす物質を出さないエネルギーのこと。再生可能エネルギーも、クリーンエネルギーです。次々に建設されていく太陽光発電によって、インドは着実(ちゃくじつ)に目標達成へと向かっています。
今回ご紹介した3国いがいにも、世界最大級といわれるほどの太陽光発電を計画したり、建設を始めている国々があります。どの国もクリーンなエネルギーによる電力供給(でんりょくきょうきゅう)を目的とし、それぞれの目標に向かって計画を進めています。
日本も各国の太陽光発電計画に、さまざまな形で協力しているんですよ。企業(きぎょう)が技術(ぎじゅつ)や蓄電池(ちくでんち)を提供(ていきょう)したり、国家単位で助け合ったり。いま、太陽光発電をはじめとしたクリーンエネルギーは世界で大きく注目され、研究や開発、建設などが進んでいます。
これから先、さらに大きな太陽光発電などが建設されるかもしれません。エネルギーの未来がどうなっていくのか、とても気になりますね。