いっぽう、大自然に触れるのも良いですが、やはり沖縄全域に言える美しい海も捨てがたいところです。そこで今回は西表島の数あるビーチのなかから、厳選して3箇所をご紹介いたします。
今回はそのなかから、知名度が高く人気のあるビーチをピックアップ。西表島の海をじっくり楽しみたい方におすすめです。
最初にご紹介するのは、陸の孤島とも呼ばれる船浮(ふなうき)エリアにある「イダの浜」。このイダの浜は秘境や最果てといった言葉がとてもよく似合うビーチです。イダの浜へは白浜港から船でおよそ10分、さらに徒歩で10分ほどで到着できます。なお、その白浜港までも西表島の玄関口である上原港からは車でおよそ30分、仲間港からではおよそ1時間半かかります。
まさに西表島の果て、秘境と言える場所にありますが、遠浅で大変美しいビーチで、ゆったりと海で過ごしたい方におすすめです。一般的な海水浴場のようなシャワーやトイレ、海の家などはないものの、近隣にシャワーを提供してくれる店舗があります。
注意事項として、イダの浜へ行くための船の本数が少ない点が挙げられます。事前にスケジュール管理をしっかりとしておくか、イダの浜行きが含まれるツアーを利用すると良いでしょう。
続いてご紹介するのは、上原港からまでおよそ10分ほどの「星砂の浜」。港からも近く、多くの観光客から人気があるビーチです。名前の由来となった星の形をした砂が見られる珍しいビーチでもあります。
ビーチの砂を手に取れば、星型の細かい砂のようなものがたくさん見られます。星砂の正体は、「有孔虫」の殻。本物の砂とは異なりますが、星砂を見ることもこのビーチの醍醐味のひとつです。
海水は透き通っているほか、岩場もあり、たくさんの魚を見ることができ、シュノーケリングもおすすめ。シャワーやトイレがあるほか、飲食店やキャンプ場などもあるため、時間を忘れて楽しめるビーチです。
最後にご紹介するのは、大原港から車でおよそ15分ほどの「南風見田(はえみだ)の浜」です。西表島の外周を走る215号線の終点のさらに先にあり、およそ2kmも続く美しいロングビーチが特徴です。
遠浅の海のため、ロングビーチの散策や波打ち際での水遊びなどがおすすめ。周辺にはシャワーやトイレなどの施設がないため、海に入る場合は注意が必要です。
南風見田の浜の東端には、西表島と波照間島の歴史を刻む「忘勿石(わすれないし)」と「忘勿石之碑」があります。「忘勿石」には「忘勿石 ハテルマ シキナ」と刻まれており、とても目を引きます。
太平洋戦争中、波照間島から南風見田エリアに強制疎開してきた人々の多くが命を落としました。その原因は、マラリア。当時、この南風見田はマラリアの発生地として恐れられていたのです。多くの人々がマラリアによって命を落としたという事実を伝えるためにこれらの石や石碑が建立され、慰霊祭もおこなわれるようになりました。
南風見田の浜を訪れた際には、ぜひこの「忘勿石」と「忘勿石之碑」も訪れてみてください。
西表島の魅力は、島のそこかしこに詰まっています。大自然あふれるジャングルはもちろん、海や砂浜の美しさが素晴らしいビーチでもしっかりと堪能してみてはいかがでしょうか。