沖縄県の離島「西表島」は、豊かな自然に圧倒される魅力的な島です。島の大半を占めるジャングルや、希少生物、美しい海など、西表島を取り巻く環境はとても素晴らしく、多くの人々が西表島を訪れています。
以前、「西表島マナーブック」やトイレ&ゴミのマナーなどをご紹介しました。今回は西表島のジャングルにスポットを当て、ジャングルに行く前に知っておくべきこと、そしてやるべきことについてご紹介します。
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西表島の自然のなかで守るべき、トイレ&ゴミのマナー
西表島のジャングルには太古の植物が広がり、希少生物も生息しています。決して、ピクニック気分や軽い観光巡りのような気楽さで行っても良い場所ではありません。ジャングルに行く前には、しっかりとした準備と心がけが必要です。
準備とは、身支度だけではなく、ジャングルでのルールなども含まれます。主にジャングルでのルールや注意点などをご紹介いたします。
西表島のジャングルに行く前に必要な準備としてまず大切なのは、決してひとりではジャングルに入らないということです。ツアーに参加したり、複数人でジャングルに入るようにします。
ジャングルに入る前には、警察と森林事務所への届け出が必要です。また、西表島のジャングルでは携帯電話がつながらない場所もあるため、ツアーに参加すると心強いでしょう。
西表島のジャングルには、実に多くの多種多様な動植物が生息しています。珍しいから、綺麗だからと言って、勝手に採取して持ち出してはいけません。同様に、ジャングルや島内に、島外の動植物を持ち込むことも避けましょう。
また、どんな動物に遭遇しても、勝手をエサを与えたり、行動を邪魔したりしてはいけません。動物の巣らしきものを発見したときも、手を入れたり壊したりせず、そっと遠くから見るだけにしましょう。フラッシュを使用しての写真撮影も避けるようにします。ジャングルで生きる彼らの邪魔にならない行動が大切です。
ジャングルは自然のままの姿を維持しています。もちろん公衆トイレがあるわけではなく、ジャングル内での排泄行為は環境に影響があるためNGとなります。ジャングルに入る前にトイレを済ませる、持ち運べる携帯トイレを使用するといった対策も必要です。トイレに関しては、ツアーガイドの指示に従うようにしましょう。
西表島のジャングルに入る際には、これらのような自然を守る行動が重要です。もちろん、ゴミも全て持ち帰らなければなりません。ゴミを持ち帰ることを前提として、荷物等を決めると良いでしょう。
西表島でレンタカーを使用する方もいらっしゃるのではないでしょうか。レンタカーは西表島の観光に大変便利ですが、登山道や林道への進入はNG。車が入れそうな道幅があっても、決して車で進入してはいけません。
西表島のジャングルに生息する動植物のなかには、人間に危害を加えるものも少なくありません。ジャングルを進むなかで危険生物と接触し、思いがけない症状が出てしまうこともあります。
蛾の幼虫やムカデ、ハブ、ヒルなど多くの危険生物がいます。決して軽装で立ち入るのではなく、長袖や長ズボン、帽子やタオルなど、身につけるものを工夫し、素肌が出ないような対策をすることをおすすめします。
ツアーガイドなど、ジャングルの危険生物に詳しい方たちに、「危険生物の特徴」や「どんな症状が出るのか」などを事前に確認し、少しでも知識を身につけておくと良いでしょう。
西表島のジャングルに関するルールや準備、知っておくべきことなどをご紹介いたしました。貴重な動植物が多く生息し、古くからのジャングルが残る西表島。ジャングルにとって人間は、「客人」であると同時に「侵入者」です。だからこそ、西表島のジャングルに行くための「準備」は万全にする必要があります。
ジャングルに行く前はもちろん、ジャングルに入ってからも、決して自然に影響を与えることのない行動を心がけ、西表島の大自然を楽しみたいですね。