西表島や石垣島、宮古島など、いわゆる離島には、観光の際に利用する空港や港など「玄関口」となる場所があります。玄関口の存在は離島に限ったことではないですが、交通ルートの限られている離島では、玄関口の選択は重要なポイントです。
空港のない西表島では「大原港」と「上原港」の2カ所がメイン。どちらを利用するべきなのか、それぞれの港の特徴とともにご紹介いたします。
観光ツアーを利用する場合は、観光ルートによって、上陸する港がすでに決まっています。また大原港と上原港はそれぞれ特徴が異なり、目的に応じて使い分けをする方法も。
西表島へ行くには基本的に石垣島を経由します。西表島南部にある大原港は石垣島からのフェリーによるアクセスも良く、上原港よりも短時間で到着することができます。また大原港周辺での観光は、川や山といったフィールドや、周辺の離島とのアイランドホッピングが主体です。
川を利用したマングローブツアーが組まれていたり、由布島への水牛車利用も大原港側が便利であるなど、西表島の大自然を満喫できる環境が大原港周辺に充実。以前ご紹介した「西表自然休養林」の仲間川も、この大原港側にあります。
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西表島北部の上原港は、石垣島からのフェリーが到着するものの、大原港よりは本数も少なく、時間もかかります。また季節や天候によっては休航してしまうケースもあります。しかし上原港周辺には宿泊施設や飲食店、ショップなどが多く、西表島観光の拠点にぴったりの場所。大原港周辺と比べると充実しているという特徴があります。
大原港とは対照的に、上原港では海のアクティビティを楽しむ傾向が見られます。周辺では星砂の浜をはじめとした、人気のマリンスポットも多くおすすめです。もちろん大原港側同様に陸地の自然を活かした、トレッキングや滝めぐりなども楽しめます。
西表島を訪れる際、大原港と上原港のどちらか片方の港を利用することになります。とは言え、利用した港周辺だけで観光するのはもったいないもの。旅行会社の観光ツアーであれば日程が組まれているものが大半で、移動の手段も確保されています。
いっぽう、以下のように個人で観光ルートを決めて楽しむ場合は、移動手段も自分で確認しなければなりません。前述したように、路線バスやレンタカー、タクシーなどが移動手段として挙げられます。
路線バスは「白浜行き(1日4本)」と「豊浜行き(1日4本)」がありどちらも大原港と上原港を経由します。かかる時間はおよそ1時間ほど。両港の間は車で50分ほどですので、レンタカーやタクシーと大きな時間の差はありません。ただし本数が少ないため、時刻表はしっかりと確認しておくようにしましょう。
レンタカーは西表島でレンタル可能。また石垣島観光も組み込むのではれば、石垣島でレンタルし、カーフェリーを利用して西表島に乗り入れるという方法もあります。
なお、西表島の路線バスは日本最南端の路線バス。両港間を行き来する必要がない場合も、西表島を訪れた記念として、1区間だけでも乗車してみてはいかがでしょうか。
どちらを利用するかは、目的や観光ツアーに応じて変わります。選んだ港の特色や周辺のスポットを事前にチェックすれば、西表島の楽しみ方も幅広くなります。西表島観光は、玄関口である港からしっかりと楽しんでみてくださいね。