沖縄県の西表島は、原生林や希少な生物が生息する自然の宝庫として知られています。そして西表島から水牛車で行くことができる「由布島(ゆぶじま)」も、豊かな自然を楽しめる島であることをご存じでしょうか。
由布島は島そのものが「亜熱帯植物楽園」という植物園となっており、多種多様な植物や、水牛をはじめとした動物たちと出会うことができます。今回は「亜熱帯植物楽園由布島」にスポットを当ててご紹介いたします。
由布島は沖縄県八重山郡竹富町に属している、とても小さな島です。島の周囲はおよそ2kmほどしかなく、西表島の与那良川から流出した砂が堆積したことでできた島のため、海抜も1.5mほどと低めです。西表島から水牛車や徒歩で渡ることができ、西表島観光と共に楽しむ方も少なくありません。
元々は竹富島や黒島からの移住者で栄えていた由布島ですが、昭和44年の台風によって被害を受けたのち、島民の大半は西表島へ移ったとのこと。その後、島に残った西表正治夫妻がヤシを植え続け、昭和56年に植物園が開園、現在の「亜熱帯植物楽園由布島」へと繋がるのです。
亜熱帯植物楽園由布島の見所は実に多彩。植物楽園とはいえど、楽しめるのは植物だけではありません。彩り豊かなブーゲンビレアが楽しめる「ブーゲンビレアガーデン」、多くの水牛の姿を見ることができる「水牛の池」、黄金のサナギが美しい、日本最大級の蝶「オオゴマダラ」を鑑賞できる「蝶々園」などを楽しめます。
マングローブの遊歩道のほか、レストランや茶屋などもあり、自然のなかをゆったりと散策しながら園内を巡ることができます。また「水牛の池」があるとおりこの島には多数の水牛がいますが、それぞれに名前があり、個性も豊か。お気に入りの水牛を見つけてみるのも良いですね。
おみやげは「水牛商店」で。オリジナルのTシャツやぬいぐるみのほか、水牛の角を使ったアクセサリーも販売しています。オンラインストアもあり、由布島に行くことができなくても水牛商店の商品を購入できます。
亜熱帯植物楽園由布島の営業時間や入園料を見ていきましょう。入園料は「水牛を利用する」場合と、徒歩で訪れる場合で異なります。
【営業時間】
9時~16時半(潮の高さによっては、開園時間が遅くなる可能性あり)
【休業日】
年中無休(台風や強風の影響で休園になる可能性あり)
【入園料】
往復水牛車と入園料のセット:大人1,760円、こども880円
徒歩での入園料:大人600円、こども300円
※大人(中学生以上)、こども(小学生)、小学生未満無料
【アクセス】
石垣島の離島ターミナルより船で西表島へ。西表島の路線バスや車などを利用して「由布水牛車乗り場」まで行き、水牛車乗り場から水牛車か徒歩で由布島まで移動します。
亜熱帯植物楽園由布島へ行くには、西表島を経由することになります。西表島と由布島、双方の自然を存分に満喫したいですね。西表島と由布島では沖縄の貴重な生態系や自然、文化などにたくさん触れることができるため、とても充実したひとときが過ごせるのではないでしょうか。