「宮古島」は、日本各地からの観光客が多い人気の島です。不動産投資も活発におこなわれており、観光以外でも注目を上げています。宮古島がある沖縄県は一年を通して気温が高く、いわゆる「南の島」と呼ばれる場所。気温の高さから海開きが早いなど、季節毎のイベントにおいても南の島らしさが随所に見られます。
では、桜はどうでしょうか? 春になるとニュースなどで「桜前線」を見かけるようになりますが、宮古島をはじめ沖縄の桜は一体いつごろから咲くのでしょうか。そこで今回は、宮古島&沖縄の桜事情について解説します!
宮古島をはじめ、沖縄県ではソメイヨシノが咲かないことをご存じでしょうか。実はソメイヨシノが咲くための条件には、「寒さ」が必要なのです。その条件を満たすための寒さがない沖縄では、ソメイヨシノを植樹してもまず開花することはありません。
しかし沖縄で桜が見られないわけではないのです。沖縄では、カンヒザクラという桜が咲き誇ります。
カンヒザクラ(寒緋桜)とは、数ある桜の原種のうちのひとつとされています。ソメイヨシノよりも濃いピンクで、釣り鐘のように下を向いて咲く大変可愛らしい花が魅力的です。個体によっては白い花をつけるケースも。
気象庁ホームページ内、「2020年のさくらの開花状況」では「ひかんざくら」(ヒカンザクラ)として記載されているように、「ヒカンザクラ(緋寒桜)」とも呼ばれます。いっぽうで「ヒガンザクラ(彼岸桜)」とは異なるので注意が必要です。
カンヒザクラの開花時期はとても早く、沖縄では1月中旬には開花するケースが多く見られます。旧正月に開花することから「ガンジツザクラ」と呼ばれることもあるのだそう。
1月に開花し、2月に満開を迎えるカンヒザクラ。2020年は那覇市で1月6日に開花を確認、そして宮古島では平年より遅く2月7日に開花が確認されています。この記事が公開されている頃には、沖縄でのピークは過ぎてしまっていますが、開花時期によっては3月上旬まで楽しめることもあります。
カンヒザクラの特徴として、「花びらが散らない」というものが挙げられます。ソメイヨシノは春の風に吹かれ、花びらを散らします。その花吹雪はとても美しく見事なものです。しかしカンヒザクラは花びらを散らさず、そのまま花がぽとりと落ちてしまいます。
そんなカンヒザクラですが、沖縄の各地で桜を楽しむイベントが開催されます。イベントは宮古島以外のエリアが多いですが、宮古島でも「宮古島市熱帯植物園」をはじめとした桜の名所も少なくありません。ぜひ桜の名所をチェックして、訪れてみることをおすすめします。
今回ご紹介したカンヒザクラは、沖縄以外の人々が知るソメイヨシノとは特徴が大きく異なります。1月に開花し、花びらも散らず……といった桜ですが、満開時は大変見事で、圧倒されるほどの美しさがあります。宮古島をはじめ、沖縄県内を1月や2月に訪れる機会があれば、ぜひカンヒザクラを鑑賞してみてはいかがでしょうか。