日本は自然災害が多い国で、地震や風水害、雪害などの脅威が常に潜んでいます。2011年3月11日の東日本大震災や熊本地震、九州北部豪雨、遡れば阪神淡路大震災、東海豪雨、伊勢湾台風など、地域に爪痕を残した災害は数多くあります。2022年3月16日にも東北地方で震度6強を観測する地震がありました。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」では、災害による死者や被災者を削減することはもちろんですが、「災害に対する強靱さ(レジリエンス)」もターゲットに掲げています。災害への対策はあらゆる方面でおこなうことができますが、自身が住む土地の災害対策がどうなっているのか、自分がどう対策をすれば良いのかを知ることが大切です。今回はそうした災害への対策にスポットを当てて見ていきます。
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SDGsの目標があってもなくても、「住み続けられるまちづくり」は、人間が生活していくうえで常に重要な課題です。同じ国やエリア、土地で住み続けるために、先人たちは多くの知恵を逸話を残してきました。
災害が起こりやすい土地にちなんだ地名をつけるのもそうですし、石碑などで災害の歴史や被害の状況を伝えるものもあります。長く住み続けるために、先人たちがあらゆる手段を講じてきました。
災害への対策には「ゴール」はなく、常に新たな対策をし、進化していきます。しかし根本には、その土地を知ること、災害を知ること、個人でもできる限りの対策をすることが挙げられます。
「住み続けられるまちづくりを」という目標だけを聞けば、行政や企業などの仕事・取り組みのように感じますが、災害への対策という視点を交えることで、決して行政や企業だけの仕事・取り組みではないことがわかります。長くその土地に住むためには、その土地の事情を知ることが不可欠。災害対策に対しても同様です。
自治体の災害対策や、土地の災害に関する歴史、自治体史などは、自治体のホームページなどで情報が見つかります。とくに過去の災害やハザードマップなどは確実に確認しておきたいところです。
たとえばエグチホールディングスの所在地である名古屋市守山区では、「守山を襲った過去の災害から学ぶ」というPDFが名古屋市のホームページで公開されています。過去の災害において、どのエリアでどんな被害があったのか、写真付きで閲覧できます。
各自治体が公開する「ハザードマップ」も確認し、可能であれば居住地の「標高」も調べることで、津波や水害時に影響があるかどうか、予測を立てることが可能になります。また液状化のリスクや地盤の強さなども、可能であれば知っておくと良いでしょう。
自身がひとつの土地に長く住み続けるために、またその土地や街に人が長く住み続けるためには、身の回りの災害対策も必要です。「何もしない」より「何か対策をする」ほうが、明らかに個人にとっても土地にとっても、災害による被害を抑えられます。
天気が原因となる風水害・雪害の場合は、事前にある程度の予測を立てて準備や避難が可能です。しかし地震は突然訪れるものであるため、常日頃からの心構えと準備が必要になってきます。
地震で心配になる要素のひとつとして古い家屋が挙げられますが、家屋の建て替えには莫大な費用がかかります。建て替えが難しい場合は耐震性を確保するための補強ができれば良いですが、それも難しい場合は家屋内の家具や家電の転倒防止、避難グッズや避難経路の確保などをしっかりしておくことで、生存率などが大きく変わります。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」には、多くのターゲットがあります。災害への対策はその一部ですが、災害が多い日本だからこそ切り離して考えることはできません。それは自身が住む土地だけではなく、周囲の土地においても同様です。
災害に対処しながら「住み続けられるまちづくり」を実現するためには、その土地の人々だけでは成り立たない面が多くあります。災害時には被災地への支援(ボランティアや募金)が大きな力になり、街の復興に欠かせない存在です。また災害ではなく戦争や紛争においても、人道支援などが求められます。
自身が住む土地を最優先にするのはもちろんですが、隣接する土地や同じ国内のさまざまな地域、そして海外の国々の「まちづくり」にも、時には意識して目を向けたいですね。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。