地中深くから取り出した熱水や蒸気を利用する「地熱発電」は、二酸化炭素排出量が少ない発電方法のひとつで、SDGs7番目の目標「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」とも深く関わっています。そこで今回は、地球にやさしい再生可能エネルギーを生み出す「地熱発電所」にスポットを当ててご紹介いたします。
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エネルギー資源の乏しい日本において、地熱発電はサステナブルでクリーンなエネルギーとして期待されており、SDGsの課題解決に貢献できる発電方法といえるでしょう。今回はご紹介するのは「森地熱発電所」「松川地熱発電所」「八丁原発電所」の3施設。どの発電所も地熱発電の奥深さを感じられる発電施設です。
日本で8番目に運転を開始した「森地熱発電所」は、北海道で唯一の地熱発電所です。激しい噴火を繰り返す駒ヶ岳と穏やかな噴火湾に囲まれた茅部郡森町に位置しています。発電出力は2.5万キロワット、発電後の熱水を利用してトマト・きゅうり等の栽培をおこなっています。
森地熱発電所では、展示物や資料から地熱発電の基本的な知識が学べるほか、地熱発電の心臓部である蒸気タービンや発電機室の見学もできます。ただし、見学するには一週間前までの事前予約が必須。森地熱発電所を見学することが決まったら、早めに予約するようにしましょう。
所在地 : 北海道茅部郡森町字濁川3-91
TEL : 01374-7-3377
開館時間 : 9:00~16:00
休館日 : 土日祝、年末年始、5月1日および発電所定期点検期間
入館料 : 無料
「松川地熱発電所」は、日本で初めての商用地熱発電所。貯留層から蒸気だけが噴出し、「蒸気卓越型」という形で電力を発生させるという特徴があります。シンプルで経済的な発電が可能ですが、この方法で発電をおこなっているのは松川地熱発電所のみです。
併設された「松川地熱館」では、実際に使用された蒸気タービンを展示しているほか、地熱発電の仕組みを映像やパネルで解説しています。また、地熱発電模型も設置してあるので、大人も子供も楽しく学ぶことができますよ。
所在地 : 岩手県八幡平市松尾寄木
TEL : 022-722-6510(東北自然エネルギー株式会社 本店総務部)
開館時間 : 9:00~16:00
休館日 : 毎週火曜日・冬季間(11月中旬~4月下旬)
入館料 : 無料
最後にご紹介するのは、大分県玖珠郡九重町にある「八丁原地熱発電所」です。日本最大の地熱発電所で、1号機・2号機の合計出力は11万キロワットを誇ります。周辺には山肌に噴煙が吹き上がる「小松地獄」があり、自然の力強さを感じることができます。
再生可能エネルギーを利用した地熱発電のしくみを学べるほか、発電所内をガイドさんの解説付きで見学することも可能です。予約をしていない人は見学できないので、事前予約をおこなってから訪れるようにしてください。
所在地 : 大分県玖珠郡九重町大字湯坪字八丁原601
TEL : 0973-79-2853
開館時間 : 9:00~17:00
休館日 : 年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 : 無料
地中深くから取り出した熱エネルギーを使って発電させる「地熱発電所」は、持続可能なエネルギーを確保するために必要な施設。火山帯の分布から、北海道・東北・九州に集中していますが、地球環境を考えるうえで一度は訪れてみたいスポットです。地熱発電所を見学し、限りある地球資源を守るためにできることや、SDGsへの関わり方、取り組みなどを考えてみてはいかがでしょうか。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。