前回、「静電気(せいでんき)」の「しくみ」をご紹介しました。プラスとマイナスの電気のバランスがくずれることで起こる静電気。冬のように空気がかんそうする季節に起こりやすくなります。ではこの静電気をふせぐ方法はあるのでしょうか?
そこで今回は、静電気をふせぐ方法をご紹介します! 子どもでもできる方法や、大人が気をつけてあげる方法など、さまざまな方法がありますよ。
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静電気が起こる原因には、「物と物とがこすれあう」「くっついていたものがはがれる」などがあります。また「気温が低くてかんそうしている」ときほど起こりやすいものです。これらのとくちょうをふまえ、静電気を起こしにくくする&起こる前にふせぐ方法を見ていきましょう。
※画像は、セルフ方式のガソリンスタンドにある静電気除去用のプレートです。
静電気を起こしにくくする方法には、「服の組み合わせに気をつける」「保湿(ほしつ)をする」といった方法があります。
服は「布」でできています。布の素材(そざい)には、プラスの電気を持ちやすいもの、マイナスの電気を持ちやすいものがあります。冬の重ね着でこの「プラス」と「マイナス」を重ねてしまうと、静電気が起こりやすくなってしまうのです。つまり、同じタイプの布でできた服どうしを重ねることで、静電気を起こりにくくすることができます。
<プラスになりやすい布>
木綿、麻、絹、レーヨン、羊毛、ナイロン、毛皮
<マイナスになりやすい布>
ポリエステル、アクリル、アセテート
羊毛の服を着るなら、いっしょに着る下着などは木綿にする。保温素材のシャツはポリエステルのものが多いため、重ねるニットもポリエステルやアクリルのものにする。こういった工夫で、静電気を起こしにくくすることができます。
皮膚(ひふ)やかみの毛のかんそうをふせぐことで、静電気を起こりにくくすることができます。手に保湿クリームやハンドクリームをぬっておいたり、かみの毛も保湿できるシャンプーやトリートメント、整髪料(せいはつりょう)などを使うといいでしょう。
静電気が起こる前にふせぐ方法には、「静電気予防のアイテムを使う」「なにかをさわる前に放電(ほうでん)する」という方法があります。
静電気を予防するアイテムには、次のようなものがあります。これらのアイテムを使うことで、静電気を起こりにくくすることができます。
静電気は、体に電気がたまっているじょうたいです。つまり、なにかをさわる前にその電気を放電(ほうでん)してしまえばいいのです。
セルフ方式のガソリンスタンドには、給油(きゅうゆ)前にさわらなければならないプレートがあります。あれは静電気を除去(じょきょ)するためのもので、プレートにさわって放電することで、静電気がガソリンに引火(いんか)することをふせいでいるんですよ。
静電気をふせぐ方法をいくつかご紹介しました。もちろん、静電気を完全にふせげるわけではありませんが、少しでも静電気を起こりにくくするために取り入れてみたいものです。すべての方法をためすのは大変でも、今すぐにできるはんいで取り入れてみてはいかがでしょうか。親子で楽しみながら、静電気を予防できるといいですね。