いま、世界中で新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)が猛威を振るっています。日本でも緊急事態宣言が出され、これまでの「日常」とは違う日々が続いています。
2020年4月21日、国連WFP(国際連合世界食糧計画)がCOVID-19のパンデミックによる食料危機について警鐘を鳴らしました。国連WFPは「SDGs(エスディージーズ)」の「飢餓をゼロに」に対して率先的に取り組んでおり、コロナ禍のさなかに出されたこの警鐘は大きな衝撃と共に世界を駆け巡りました。
ほかにも、さまざまな形で日常生活に影響を及ぼしている新型コロナウイルス。今回は新型コロナウイルスとSDGsとの関連性にスポットを当てて、国内の身近な例をご紹介します。
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2030年のゴールに向け、世界中で「SDGs」に関する取り組みがおこなわれています。しかしいま、SDGsに関する取り組みの多くが、新型コロナウイルスによって影を落とされてしまっている実態があるのです。また、これまでの取り組みが活かされ始めていたり、新たな取り組みとしての声かけが始まっていたりと、SDGsを巡る環境に変化が現れています。
農林水産省が「牛乳を一本多く購入して欲しい」と呼びかけています。これは休校による乳製品の需要落ち込みによるもの。この需要の落ち込みによって、酪農家と乳牛に大きな影響が発生します。
毎日安定した搾乳を確保し、廃棄する牛乳を少しでも減らすため、そして乳牛の数を維持するためには大切な取り組みです。SDGsとの関連性をもっての呼びかけではありませんが、「2 飢餓をゼロに」と「12 つくる責任 つかう責任」につながる大きな動きでもあります。
新型コロナウイルスの感染防止策として、数多くの自治体で大規模な休校措置がとられています。この休校措置による懸念のひとつに、「教育格差」があります。
これらは一例ですが、大きな懸念の例とも言えます。とくに「オンライン授業」については、課題は少なくありません。オンライン授業に対応する環境がない家庭では、授業から取り残されてしまう可能性があるからです。
オンライン授業を導入しはじめた岐阜県では、環境が整わない生徒に対して授業のDVDを用意するなどの対策を実施。もちろんオンライン授業を開始するにあたり、高校生などへの調査をするといった事前準備をおこないました。
SDGsの4番には、「質の高い教育をみんなに」といった目標があります。今後の休校次第では、さまざまな自治体でのオンライン授業が検討されていくことでしょう。実施するためには、多くの課題をクリアしなければなりません。SDGsにも繋がる教育関連の取り組みをどう活かすか、新たな取り組みをおこなうかが大切になってきます。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う医療崩壊が懸念され、また院内感染によって診療休止に追い込まれてしまう病院もあります。そんななか、オンライン診療や電話診療、そこに付随するオンラインや電話での服薬指導なども広がってきています。
SDGsの3番目には「すべての人に健康と福祉を」があり、この自粛下においても満足できる医療が受けられるための大切な取り組みと言えるでしょう。現在に限らず平常時においても、遠隔医療や在宅医療の基盤として、より多くの病医院などにシステムやノウハウが残ることも期待されます。
新型コロナウイルスによるSDGsへの影響として、いくつかの例をご紹介しました。ほかにも自治体単位で取り組みをおこなっている例があります。
たとえば神奈川県では県のホームページに特設ページを設置。「【特設ページ】SDGsアクションで新型コロナウイルス感染症を乗り越えよう」と題して、県民への情報提供やさまざまな取り組みなどを積極的におこなっています。
この「コロナ禍」がいつ収束・終息するのか、まだ先は見えません。だからこそ、生活や環境への影響に対して、さまざまな形でSDGsの取り組みが大切になるのではないでしょうか。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。