2030年を目標に設定された持続可能な開発目標「SDGs」。17のゴールと169のターゲットを掲げ、教育や健康、エネルギー、ジェンダーなどあらゆる角度での取り組みが世界中で進められています。
そのSDGsの目標において、大きな存在感を放つのが「地産地消」です。地産地消そのものはSDGs以前よりありましたが、複数のゴールに深く関係するなど、SDGsにとってなくてはならない存在になっています。そこで今回は、SDGsにおける地産地消についてスポットを当てていきます。
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地産地消とは、地産――地域で生産したものを、地消――その地域で消費するというものです。現在、日本国内における食料自給率は低く、食物の多くを海外からの輸入に頼っています。いっぽうで、地域で生産した野菜などを地域で消費していこうという動きも高まっており、その結果、農業や畜産業など地域の生産者の保護や活性化などにも繋がっているのです。
SDGsにおいても地産地消の動きは大きな意味があり、さまざまな角度から影響を与えています。
地産地消がまず大きく関わるものとして、SDGsの14番「海の豊かさを守ろう」と15番「陸の豊かさも守ろう」が挙げられます。地域の海で獲れたものや地域で育てたものを、その地域で消費するということは、海洋資源や陸の資源の保護にも繋がります。
これは国内に限ったことではなく、海外においても同様で、「輸出のための農地作りによる森林伐採」や「海洋資源乱獲」なども抑える効果が期待できます。
SDGsの7番「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」と、9番「産業と技術革新の基盤をつくろう」、そして13番の「気候変動に具体的な対策を」においても、地産地消は貢献しています。
まずは13番については、地元で食物などを消費することで運搬によって発生するCO2の削減に繋がります。食物などを輸送する距離は「フードマイレージ」とも呼ばれ、このフードマイレージが高いほど、輸送コストやエネルギーが大きくなるということになります。地球温暖化問題ではCO2の削減が必要とされているため、運搬におけるCO2削減は大変重要な課題です。
そして地産地消は食物に限ったことではなく、エネルギーの地産地消も存在します。地域で使うエネルギーを地域で算出する、実際にはとても難しいことに思えますが、そこを目指して進められている取り組みも少なくはありません。
エネルギーの地産地消によって産業と技術革新の基盤が支えられるほか、地産地消の方法のひとつに太陽光発電などのクリーンエネルギーが挙げられます。エネルギーの地産地消を進めることで、エネルギー問題、そして環境問題にも大きく寄与していくのです。
スーパーの野菜売り場に行くと、「地産地消コーナー」が設置されていることがあります。何気なく「地元で収穫された野菜か」と通り過ぎ、特売の野菜などを手にとってしまう経験をした方もいるのではないでしょうか。
しかし「地産地消」の文字を見て、改めてその意味を考えてみることをおすすめします。地域・地元の野菜と、遠い県や国から届く野菜。そこにどんな種類の「コスト」がかかっているのか、比較してみることで地産地消の重要さが見えてきます。
もちろん家計を考えれば特売の野菜を、となるのは仕方ないことですが、時には地域で収穫された野菜やお米などに手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。お子さんがいるご家庭においては、親子でSDGsについて考えるきっかけにもなりますよ。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。