自然現象(しぜんげんしょう)として知られる「雷(かみなり)」は、大きな静電気(せいでんき)のかたまりでもあります。だれもが雷は電気であることを知っていますが、むかしはそうではありませんでした。神話(しんわ)やむかしばなしなどに、「雷の神様」がたくさん登場します。雷が電気であるとわかる前は、神様の力だと思われていた時代があったのです。
そこで今回は、昔話や神話に登場する「雷の神様」をピックアップしてご紹介します! 調べ学習や自由研究のテーマとしてもおすすめです。
「雷の神様」は、日本はもちろんですが、世界中にそんざいしています。世界中の昔話や神話にかならずといっていいほど登場する「雷の神様」。雷がとても大きなエネルギーを持ち、人々からおそれられてきたからこそですね。
では、世界中の「雷の神様」から、日本でもよく知られている3人の神様を見ていきましょう!
※画像はギリシャ神話の「ゼウス」です。
日本では、「雷様」や「雷神(らいじん)」と呼ばれる神様が有名です。鬼のようなすがたをした「雷神」は、たくさん背負った小さなたいこを鳴らすことで、雷を起こします。日本の歴史上には、「雷神」とよばれる人物も。学問の神様としても知られる「菅原道真(すがわらのみちざね)」は、死んでから「雷神」(火雷天神(からいてんじん)になったとも言われています。
ほかにも日本神話の「スサノオノミコト」や「火雷大神(ほのいかづちのおおかみ)」など、日本には様々な「雷神」がいます。
ギリシャでは、世界的に有名な「ギリシャ神話」があります。そのギリシャ神話の雷の神様と言えば、全知全能(ぜんちぜんのう)で神々の王である「ゼウス」です。ゼウスはとても強い雷を使い、宇宙や神々、そして人間を支配(しはい)したと言われています。そんなゼウスですが、実はすごい浮気者(うわきもの)。浮気をして奥さんの「ヘラ」を怒らせてしまう神話がたくさんあります。
インドやネパールにある「ヒンドゥー教」には、「インドラ」という雷の神様が登場します。このインドラは、「仏教(ぶっきょう)」では「帝釈天(たいしゃくてん)」や「天帝(てんてい)」と呼ばれ、日本でもなじみのある神様です。雷神だけではなく、戦いの神様としても知られています。日本には、「帝釈天」をまつっているお寺もあるんですよ。
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今回ピックアップした3人の神様は、「天気をあやつる」「神々の王様」「戦いの神様」など、とても強い力と地位(ちい)を持った神様です。わたしたちが知っている雷も、落ちることでとても大きなひがいをもたらすことがあります。昔の人々はそんな雷の力を、現代の人間よりもよく知り、おそれ、うやまってきました。
現代はべんりな時代になり、「電気」がとても身近で、雷へのたいさくとして「避雷針(ひらいしん)」もそんざいしています。雷の神様を調べることで、昔の人々の生活や、雷のすごさがわかってきますよ。自由研究のテーマに迷ったら、トライしてみてくださいね。
※画像は京都府京都市上京区にある「北野天満宮(きたのてんまんぐう)」です。菅原道真をまつっています。