西表島や八重山列島の驚異となる「外来種」を知る

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沖縄の離島「西表島」はもちろん、西表島が属する八重山列島には豊かな自然が残り、貴重かつ希少な動植物が多く生息しています。いっぽうで外来種の問題も大きく横たわっており、島々の古来から続く生態系や自然に影響を与えるものも少なくありません。

 
そこで今回は、西表島や八重山列島の驚異となる数多くの外来種のなかから、いくつかご紹介いたします。

 

西表島や八重山列島の外来種にはどんなものがいる?

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西表島や八重山列島には、動物はもちろん、虫や植物など実に多種多様な外来種がいます。日本に生息しているものの、西表島や八重山列島にとっては外来種とされる動植物も。今回は緊急性の高い外来種を中心に見ていきましょう。

 

【西表島・八重山列島の外来種1】ニホンイタチ

「ニホンイタチ」は日本に生息する在来種ですが、ニホンイタチがいなかった八重山列島にとっては外来種になります。かつては西表島にもいましたが定着はせず、八重山列島では波照間島に定着した国内の外来種です。

 
もともとはサトウキビ栽培におけるネズミなどの食害対策として、いまから50~70年ほど前に八重山列島へ連れていかれました。その後、波照間島に定着しているニホンイタチによって、島にもともと生息している昆虫やトカゲといった生物が捕食され、減少している可能性が指摘されています。

 

【西表島・八重山列島の外来種2】ノブタやイノブタ

家畜などとして飼育されていたブタが逃げ出し、交雑したのではないかと言われているのが「ノブタ」や「イノブタ」です。もともと西表島には「リュウキュウインシシ」というイノシシが生息していましたが、現在では交雑種――いわゆる雑種が西表島北西部などで見つかっています。交雑による種は本来その土地にいた種の保存にも影響が大きく、交雑種をどう駆除・排除していくのかは大きな課題となっています。

 
日本では、ニホンザルとタイワンザルなどの交雑種が同様に問題となっています。外来種によってもたらされるのは生態系や自然への影響だけではなく、「交雑」による種への影響もあるのです。

 

【西表島・八重山列島の外来種3】アメリカハマグルマ

西表島や八重山列島の外来種のなかには、植物も少なくありません。ホームセンターなどで売られている観賞用の水草や、緑化用に持ち込まれた植物など、侵入してきた経緯は多様ですが、手段は「人の手」によるものばかりです。

 
最後にご紹介する、黄色い花をつける「アメリカハマグルマ」もそのひとつ。緑化用として法面などに植えるために持ち込まれましたが、そのまま繁殖を続けて大きな広がりを見せ、他の植物の生育をはじめとした周辺の生態系に影響を与えつつあります。

 
前項で交雑によるノブタとイノブタを紹介しましたが、このアメリカハマグルマも例外ではありません。現地には「キダチハマグルマ」や「ハマグルマ」といった在来種があるため、アメリカハマグルマとの交雑も懸念されています。

 

西表島・八重山列島の生態系を意識し、外部から持ち込む生き物には細心の注意を

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西表島や八重山列島に限ったことではなく、外来種を持ち込まない、繁殖させないためには細心の注意が必要です。家畜やペット、観賞用の植物などが野生化したものもあれば、外からの荷物に紛れ込んできたものなど、経路はさまざま。なかには入ってきた時期や経路が不明という外来種もあります。

 
特に小さな島となると、外来種の影響は絶大です。人間が飼っていた犬や猫が野生になったものも、外来の「ノイヌ」や「ノネコ」として在来種に影響を与えています。「外部」から生き物を持ち込む際には、細心の注意を払いたいですね。

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