沖縄の離島「宮古島」は、リゾート地としてはもちろん、近年は不動産投資などでも注目を集め、多くの人々が宮古島の魅力を楽しんでいます。観光スポットや体験できるアクティビティが多い宮古島ですが、歴史的な文化を感じる史跡も少なくありません。
なかでも旧市街地を散策できる「綾道(あやんつ)」は、宮古島を深く知ることができるおすすめのスポット。今回はこの「綾道」についてご紹介いたします。
「綾道」とは「あやんつ」と読み、宮古島の言葉で「美しい道」や「趣のある道」といった意味を持ちます。古くから人々がその歴史を繋いできた旧市街地である「平良(ひらら・ピサラ)」を散策し、宮古島・平良の歴史や文化を辿ることができる綾道。宮古島観光をする際にはぜひ注目し、立ち寄りたいスポットでもあります。
綾道は平良の文化や歴史、宮古島そのものを深く知ることができる道ですが、そのルートはどんなものなのでしょうか。宮古島市の公式サイトで配布されているPDF「平良綾道マップ」に基づいてご紹介いたします。
「平良綾道マップ」によれば、綾道の順路・スタート地点は、上記地図の「住屋御嶽(すみゃーうたき)」。これは平良市役所のすぐ近くにあります。この住屋御嶽をスタートし、宮古神社周辺の史跡を経て、港湾道路沿いに北へ向かい、「湧川(ばくがぁ)マサリャ御嶽」から徐々に南下、スタート地点近くの「住屋(すみゃー)遺跡」でゴールとなります。
ざっと解説しましたが、この綾道を辿るルートには28箇所の史跡があり、1時間~1時間半ほどかかるとされています。もちろん散策のしかたや寄り道など、人によって所要時間や歩く総距離は異なってきますが、ゆっくりと宮古島の史跡をめぐりたい方にはとくにおすすめです。
<平良綾道マップ>
宮古島市ホームページにて、マップのPDFがダウンロードできます。
https://www.city.miyakojima.lg.jp/
1)トップページの上部から、「観光・イベント情報」をクリック
2)左側に表示されるリストから、「ガイドマップ」をクリック
3)「綾道」をクリック
綾道には28箇所の史跡がありますが、どの史跡にも共通しているのは、平良エリアの市街地に馴染むかのように佇んでいること。今回スタートとした「住屋御嶽」は平良市役所の目と鼻の先であるように、人々の生活の隣に共存しています。
28箇所の史跡はどれも大変興味深いものばかりです。たとえば「ドイツ皇帝博愛記念碑」は、座礁したドイツ商船を救助した宮古の人々に大使、当時のドイツ皇帝が建立したもの。関連する施設として、上野宮国に「うえのドイツ文化村」があります。
また「ぶばかり石」とも呼ばれている「人頭税石(じんとうぜいせき)」は、高さ143センチの石柱です。この石柱は、王符時代に課せられた「人頭税」に深い関係があります。この人頭税石の高さまで成長すると、税を納める必要があるというものです。過去の納税の歴史を垣間見る、貴重な史跡でもあります。
2箇所をピックアップしましたが、どの史跡も宮古島の、そして平良エリアの歴史と文化を現代まで色濃く伝える貴重なものばかりです。比較的見つけやすいものばかりですので、時間が許すのであれば全制覇し、その歴史に触れてみることをおすすめします。
宮古島の平良エリア、旧市街地を巡る「綾道」についてご紹介いたしました。綾道の魅力の全て、そして史跡の全てをご紹介することは難しいですが、宮古島を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみていただきたいスポットです。
綾道は個人で散策しても楽しめるほか、ガイド付きのツアー(※)もあります。個人で楽しむ場合は、好きな場所からスタートしてみても良いですね。宮古島観光の際には綾道を歩いて、島の歴史や文化に浸ってみてはいかがでしょうか。
※ツアーは、宮古島ひとときさんぽツアー(株式会社プラネット・フォー)の運営によるものです