2015年の国連サミットにおいて採択された「SDGs(持続可能な開発目標)」。17の目標と169のターゲットを掲げたSDGsは、2030年までの達成を目指して世界中でさまざまな動きが見られます。それぞれの目標とターゲットを達成するために何ができるか、あらゆる角度での試行錯誤も続けられています。
今回は17種類の目標のなかから、9番目の「産業と技術革新の基盤をつくろう」と、10番目の「人や国の不平等をなくそう」についてご紹介します。
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SDGs9番目の目標「産業と技術革新の基盤をつくろう」と、10番目の目標は「人や国の不平等をなくそう」は、それぞれどんな内容を含んでいるのでしょうか。どちらもこれから先の未来はもちろん、今までの時代にも必要とされながら、まだ大きな発展や改善等が必要とされるものです。それぞれの具体的な内容を、順に見ていきます。
9番目の「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、包摂的であり持続可能でもある産業の推進や、インフラの開発などが求められます。途上国へのインフラ推進や技術などの支援強化、2030年までにイノベーションの促進を目指すことなどが大切です。
また、経済発展と雇用、そしてGDPにおける「産業セクター」の割合の増加は、どの国においても2030年のゴールを見据えて取り組んでいく大切なターゲットでもあります。もちろん「産業と技術革新の基盤」を作るためには、情報通信技術に対するアクセスの向上も重要課題。後発開発途上国ではとくにこれらの向上と、安価であり普遍的なインターネットアクセスの提供が求められています。
10番目は、「人や国の不平等をなくそう」という実にわかりやすく、それでいて大変難しくさえある目標です。国内の不平等はもちろんですが、各国のあいだにおける不平等もなくしていくことが求められています。
「不平等」という存在は、他の目標の多くにも通じているものです。所得の差や教育環境、性別や出生地など、そのほかさまざまな要因による不平等はわたしたちの周囲にもたくさん横たわっているのです。そういった状況に関係なく、誰もが自身が持つ能力を高めることができるよう、さまざまな角度で模索が続けられています。さらには法律による差別や、慣習および慣行による差別といったものの是正も大切です。
また金融政策や社会保障政策などの政策導入や、途上国へのODAをはじめとする援助はもちろんですが、2030年までに各国の所得成長率(所得下位40%が対象)の国内平均を上回るような数値の達成と持続も求められ、課題となっています。
今回は9番目と10番目の目標(ゴール)をご紹介しました。産業や技術革新、そして国内や各国間での不平等の是正など、実現するために必要なエネルギーとマンパワーは途方もないものになります。
「SDGs」はあらゆる「世界」に絡まっていくものでもあります。金融や政治、産業など、各目標に必要な「世界」は実に多岐に渡っているのです。2030年のゴールまであと10年、国家や企業、個人など形は異なるものの、一歩ずつ着実に取り組みは進められています。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。