海外はもちろん、日本国内においても加速するSDGsへの取り組み。2030年のゴールまであと8年に迫るなか、SDGsに関する世の中の動きはより活発になっています。企業が進める取り組みも多く、なかには日常生活のなかでわたしたちが触れる機会があるケースも少なくありません。SDGsに意識を向けるなかで、とくに地域の企業には注目したいところです。
そこで今回は、愛知県の企業が取り組むSDGsの第2弾として、「株式会社壱番屋」にスポットを当ててご紹介いたします。
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ココイチの店舗は国内だけにとどまらず、海外にも広く進出しています。カレーの本場インドに進出した際には、大きな話題となりました。また名古屋発祥のあんかけスパゲッティを身近で楽しめるよう、「あんかけスパゲッティ パスタデココ」を愛知県と岐阜県に展開しています。
そんな壱番屋のSDGsに関する取り組みには、どのようなものがあるのでしょうか。
株式会社壱番屋では、長期経営方針である「壱番屋長期ビジョン2030」を掲げていることをご存じでしょうか。これはSDGsとしても各方面から注目され、以下に挙げる10種類の重点項目から構成されています。「わくわくで未来をつくる」と表現した長期ビジョンには、企業の成長だけではなく環境や社会への配慮も深く読み取れます。
店舗としての取り組み、地域への参加や支援、環境への配慮など多岐にわたる、壱番屋のビジョン。客として店舗を訪れる個人にとっても、大変身近な取り組みが少なくありません。
たとえば「新しいことへのチャレンジ」。外食の楽しみを幅広い人々へ提供するべく掲げられた項目ですが、このビジョンが策定される前からチャレンジを続けています。アレルギーのある人を想定した「特定原材料(7品目)を使用していないカレー」や、原材料に動物由来の食材を使用しない「ココイチベジカレー」など、外食を諦めがちだった人々への商品展開は代表的なものと言えるでしょう。
また「環境にやさしい取り組み」では、環境への負荷低減や、食品ロス問題への取り組みを推進。ココイチの店舗ではカレーソースをテイクアウトできますが、自宅から鍋を持ち込んで容器として使用することも可能です。プラスチック製の容器包装を使用しないことはもちろん、温め直しもできるため食品ロス対策にもなります。
例として挙げた上記2点は取り組みのほんの一部ですが、これだけでも壱番屋が展開する長期ビジョンの魅力がわかります。
壱番屋では、CO2排出量の削減を積極的に進めています。これは壱番屋の本社ビルをはじめとした関連施設や、一部の直営店舗において、再生可能エネルギーを使用するというものです。前項の「壱番屋長期ビジョン2030」の「環境にやさしい取り組み」に関する取り組みのひとつであり、環境への負担軽減を目指している取り組みです。
2021年9月から、対象の施設に太陽光発電や水力発電などによる電気を使用。とくに中部地方で導入する電気には、長野県で発電された「信州Greenでんき」と呼ばれるものを導入しています。ただ再生可能エネルギーを利用するだけではなく、利用した電気料金がさらに再生可能エネルギーの開発や地域の振興に利用されるなど、幅広く貢献できるものなのだそう。
ただシンプルにCO2排出量を減らすだけではなく、電気の利用による環境や地域への貢献も盛り込まれた取り組みが進められているのです。
愛知の企業のSDGs第2弾として、株式会社壱番屋の取り組みをご紹介いたしました。1978年に、当時の愛知県西春日井郡西枇杷島町にオープンした「カレーハウスCoCo壱番屋」。それから40年以上を経て、いまでは日本中、そして世界にも進出する愛される飲食チェーンとなりました。
壱番屋が掲げる「壱番屋長期ビジョン2030」の取り組みは、店舗の環境、従業員、客、自然環境、食事情など多岐に渡るもの。関わる全ての環境への配慮がちりばめられています。長く愛される壱番屋だからこその取り組みの数々は、今後もより注目を集めていくのではないでしょうか。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。