近年、キャンプ人気が高まり、地元や旅先でキャンプを楽しむ人々が増えています。自然のなかで過ごすひとときは、キャンプの醍醐味のひとつ。いっぽうでキャンプによる環境破壊なども問題となり、キャンプ時のマナーも問われています。環境の保全や保持は、SDGsにとっても非常に大きな目標かつテーマであり、流行だからこそキャンプにおいて自然への意識を持つことはとても大切です。
「リゾLABO」では、常に沖縄の離島についてご紹介していますが、島の大半が大自然で構成される「西表島」についても、その環境を次世代に引き継ぐこと、未来へ持続していくことは重要な課題となっています。そしてその西表島も例に漏れず、キャンプの人気が高まっています。
そこで今回は、西表島のキャンプ事情や注意点にスポットを当ててご紹介します。西表島観光の一環でキャンプを検討している方は、環境保護の観点も含めてご参考ください。
西表島はトレッキングやカヌーなど、さまざまなアクティビティが人気で、多くの人々がその大自然を満喫しています。キャンプも、全身で西表島の大自然を楽しむ方法のひとつとして人気です。
そのいっぽうで、人間が自然に立ち入ること、観光客が多く集まることによる自然への干渉は大きく、西表島固有の動植物の生態への影響も懸念されています。イリオモテヤマネコのロードキル問題などはその代表と言えるでしょう。
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西表島はとにかく島全体に自然が広がり、島民の集落はありますがコンビニはなく、店舗なども少ない島です。しかし観光客は多いため、多くの宿泊施設があるほか、キャンプ場も存在しています。
キャンプ場は4箇所、「星の砂キャンプ場」「ミトレアキャンプ場」「ほしずな亭キャンプ場」「南風見田(はいみだ)キャンプ場」があります。キャンプ場によって設備やレンタルできるもの、料金などは異なりますが、管理されているキャンプ場という安心感があります。
また、キャンプツアーを実施している旅行会社などもあります。アクティビティとセットになったキャンプツアーが多く、ガイドによるアクティビティの指導や、食事の準備もしてもらえるものなどがあり、これらも大変人気です。
基本的に西表島では、上記のキャンプ場やキャンプツアーを利用することが重要です。個人で独自に、好きな場所でキャンプをしてはいけません。
西表島でキャンプをする際、環境に配慮して注意しなければならない点が多くあります。まずは西表島であるなしに関わらず、通常のキャンプと同様のマナーを守ることです。ゴミを持ち帰る、自然を壊さない、川で洗剤などを使用しないといった、キャンプで必要なマナーは必ず守りましょう。
通常のキャンプのマナーなどにくわえ、西表島だからこそ注意したい点は、以下のとおりです。
西表島のジャングルは奥深く、うっかり迷い込んでしまったり、毒のある動植物に触れてしまったりと、思いがけない危険を孕んでいます。キャンプ場以外でのキャンプや、指示に従わない行動、キャンプ地と異なるエリアへの移動などは避けるようにしましょう。
また希少な動植物や西表島独自の生態系があり、それらを壊す行為なども禁止です。動植物の持ち込みはもちろん、西表島から持ち帰る行為は絶対にやめましょう。事前にインターネットで「西表島マナーブック」を読んでおくこともおすすめします。
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西表島の自然は大変希少かつ貴重なもので、決して人間が手を加えていいものではありません。キャンプや通常の観光においても、西表島の自然を保護するための注意事項がたくさんあります。
西表島を楽しむためには、西表島のためのマナーを守ることが大切。そしてSDGsが掲げる環境への課題は、西表島でのキャンプだけではなく、そのほかのエリアのキャンプにも言えることです。
西表島をはじめとした国内外の自然環境を未来へ残すためにも、今一度キャンプのありかたとマナーを考え、そして自然の保護・保全を念頭に置いて、自然を満喫したいですね。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。