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【SDGs】住み続けられるまちづくり、「南海トラフ地震臨時情報」を知る


3月11日は、2011年に東日本大震災が発生した日として、各地でさまざまな追悼イベントなどが実施されました。当時の甚大な被害と地震の怖さなどを後世に伝えていくことが大切であることを再認識した方も少なくないでしょう。また、2023年2月にはトルコとシリアで大規模な地震があったことも記憶に新しいのではないでしょうか。

 
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」においては災害への強靱さを求め、日本でもさまざまな取り組みが進められています。いま、近い将来訪れるとされる南海トラフ地震。少しでも地震の被害を少なくするために「南海トラフ地震臨時情報」というものがあります。今回はこの「南海トラフ地震臨時情報」にスポットを当ててご紹介いたします。

 
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「南海トラフ地震臨時情報」とはどんな情報なのか


南海トラフ地震は近い将来、高い確率で発生すると言われています。また想定される震源域内では、東西に分けて時間差で発生するケースもあり、短い期間で複数回の大規模な地震や被害をもたらす可能性のある地震です。

 
過去「直近」のものは、1944年と1946年に発生した昭和東南海地震(1944年・東側)と昭和南海地震(1946年・西側)。また、安政東海地震と安政南海地震(1854年)においては、東側の安政東海地震からおよそ32時間後に、西側の安政南海地震が発生したという記録が残っています。

 
こうした時間差で発生する可能性がある南海トラフ地震への備えとして、「南海トラフ地震臨時情報」が令和元年5月31日より運用されています。しかし、この「南海トラフ地震臨時情報」への認知度は決して高いとは言えないのが現状です。

 

「南海トラフ地震臨時情報」はどんなときに、どうやって発表される?

南海トラフ地震臨時情報は、以下のような条件下で発表されます。

  • 南海トラフ沿いで異常な現象を観測、南海トラフ地震との関連を調査し始めた場合
  • 上記にともなう調査を継続している場合
  • 上記にともなう調査結果を発表する場合

 
つまり、南海トラフ地震の発生確率が高まった場合に発表されるものですが、気になるのは「南海トラフ沿いで観測される異常な現象」ではないでしょうか。この異常な現象には、次のような現象が挙げられます。

  • 想定震源域にて、M7.0以上かつM8.0未満の地震が発生
  • 想定震源域にて、M8.0以上の地震が発生
  • 通常と異なるゆっくりすべり(プレート境界の状態が短期間で変化しているなど)

 
また異常な現象の状態によって、特定のキーワードが付記される形での臨時情報が発表されます。たとえば「想定震源域にて、M8.0以上の地震が発生」した場合は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」として発表。そのほか「調査中」「巨大地震注意」「調査終了」があります。

 
南海トラフ地震臨時情報は、防災無線やテレビ、ラジオ、インターネット、行政の広報車など、さまざまな形で伝えられます。届いた情報にはどんなキーワードが付記されているかに注目して情報をしっかりと把握するのはもちろん、自分が住むエリアの避難場所や避難経路などを再確認するようにしましょう。

 

>「南海トラフ臨時情報」が発表されたら

南海トラフ臨時情報が発表された場合、すぐに避難できるようにするなど個々の備えを強め、続報などの情報を収集することが望ましいでしょう。最短で臨時情報発表から2時間後に調査結果の発表がある可能性もあるため、どういった続報なのか、臨時情報に付属するキーワードはどのようなものなのかも注意して確認する必要があります。

 
また、地震が発生してからの避難では遅い可能性がある住民の場合は、事前避難が必要になります。とくに「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」では、自治体が事前避難対象地域に対して避難指示等を発令。後発の地震や津波に備えた、1週間の事前避難が求められます。

 
事前避難の対象地域かどうかは、在住の自治体に問い合わせることでわかります。自治体によっては、「全ての住民が対象となる地域」や、「高齢者や妊婦、障がい者などの配慮が必要な住民が対象となる地域」を設定しているケースもあります。

 
注意するべき点は「南海トラフ地震臨時情報(調査終了)」となった場合です。調査終了後は通常の生活を送ることができますが、地震の可能性がゼロになったわけではありません。また、自然災害のなかでもとくに地震は完全に予測・予知し、把握することが難しい災害です。「何事もなく調査終了となった」と思わず、引き続き地震への注意は続けるようにしましょう。

 

住み続けられるまちづくりのために「南海トラフ地震臨時情報」を知る


「南海トラフ地震臨時情報」についてご紹介いたしました。令和元年から運用されているものの認知度は低く、名称すら知らないという方も少なくありません。

 
災害は、たくさんの人々の命を奪い、その土地を傷つけてしまいます。しかし再びその土地には多くの人々が住み続けていくケースが大半です。いま自分が住むまちに長く住み続けるために、そしてもしもの災害後も引き続きまちが発展していくために、日頃から災害への備えが大切になります。

 
南海トラフ地震は広い範囲に影響を及ぼします。少しでも影響がある地域に住んでいる場合は、「南海トラフ地震臨時情報」ついて知っておくようにしましょう。

 
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。

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