ふだんの生活のなかで使っている「電気」は、「発電所」で発電されたものがほとんどです。しかし「自然」のなかにも電気はそんざいし、わたしたち人間の体にもほんのわずかですが電気が流れています。
電気は完全な「人工物(じんこうぶつ・作られたもの)」ではなく、ずっとむかしから「自然」のなかにもそんざいしていたもの。そこで今回は、「電気」が関係している「自然」の数々を、これまで「エネLABO」で登場したもののなかからピックアップしてご紹介します!
自然界には、実にたくさんの「電気」があります。実際に体験したことがあるものや、テレビで見たことがあるものなど、わたしたちがよく知るものばかり。ひとつずつ順番に見ていきましょう!
「雷(かみなり)」や、モノを触ったときにバチっとする「静電気(せいでんき)」は、自然界にある電気の「代表格(だいひょうかく)です。
静電気は「モノ(物質・ぶっしつ)」を作り上げる「原子(げんし)」の、プラスとマイナスの電気のバランスがくずれたときに起こります。そして雷は、雲のなかにたまった巨大な静電気なのです。
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北極圏(ほっきょくけん)や南極圏(なんきょくけん)でよく見られる「オーロラ」。美しい自然現象ですが、オーロラも電気が関係しているんですよ。
大きな磁石(じしゃく)である地球には、N極(北極)とS極(南極)があります。太陽からとどく太陽風(たいようふ)のなかの「電子(でんし)」と「陽子(ようし)」が、N極とS極に引き寄せられていくのです。そのときに、地球のまわりにある「磁気圏(じきけん)」にぶつかることで電流が流れ、まわりの大気が光ってカーテンのように見える美しい光景(こうけい)を作り出しています。
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「電気」が関係する「自然」には、「生き物」のそんざいもあります。たとえば体内で電気を作ることができる「電気ウナギ」をはじめとした「電気魚(でんきうお)」。そして電気を食べて生きる深海(しんかい)に住む「バクテリア」や、太陽の光で発電をしている「オリエントスズメバチ」など、生きていくうえで「電気」に深く関わっている生き物がたくさんいるんですよ。
いっぽう、ホタルなどの自分で光っている生き物は、電気を発生していないのです。少しだけフシギな感じがしますね。
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自然のなかには、「電気」が関係するものがたくさんあります。そのいっぽうで、わたしたちが使っている電気は、人工的に作られた、発電されたものです。
雷や静電気のように、電気そのものと言っていい自然現象や、電気を発する生物は、むかしから人間の近くにありました。だからこそたくさんの科学者や発明家が電気について研究を重ね、いまのわたしたちの「電気がある便利な生活」につながっているんですね。