沖縄県は美しい海や豊かな自然が残る南の島として、国内外から人気があるエリア。いくつもの島々によって構成されていますが、それぞれの島ごとに特色がある自然が見られるのも魅力のひとつです。もちろん石垣島も同様です。石垣島は「西表石垣国立公園」の一部でもあり、その自然はとても見所があります。
石垣島は沖縄の他の島と同様にさまざまな動植物などが生息していますが、今回は「石垣市」が制定する「市」の動植物をピックアップしてご紹介します。
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石垣島がある石垣市では、市のシンボルとして六種類の動植物を制定しています。制定されているのは「市花」「市木」「市鳥」「市蝶」「市魚」「市貝」で、それぞれ石垣市や石垣島、八重山エリアにとって大切な存在ばかりです。
石垣市の市花は「サキシマツツジ」。赤い花が特徴的で、石垣島や西表島の固有種です。常緑低木で、2月~5月の春ごろに花を咲かせます。またサキシマツツジが描かれたマンホールを市内で見かけることができます。
古くから三味線の「さお」としても使用される、「ヤエヤマコクタン」。黒檀の一種であるヤエヤマコクタンは石垣市の市木でもあり、現地では街路樹や庭木も含めてそこかしこで見ることができます。
石垣島や西表島などで見られる「カンムリワシ」も、石垣市の市鳥として制定されています。国の特別天然記念物でもあり、冠羽に混ざる白い羽毛が特徴的。美しく堂々とした姿が大変魅力的で、バードウォッチングのために石垣島や西表島を訪れる方も少なくありません。
石垣市の市鳥「オオゴマダラ」は、美しい白と黒の模様が特徴的な蝶です。その大きさは日本最大級で、「南国の貴婦人」と呼ばれることも。蝶の姿が美しいのはもちろんですが、黄金に輝くさなぎも素晴らしく美しいことで知られています。また沖縄県が制定する「県蝶」でもあり、石垣市だけではなく沖縄県全体にとっても大切なシンボルです。
石垣市の市魚は、口を突き出したような姿が特徴的な「ハマフエフキ」です。「タマン」という名でも呼ばれ、大変美味しい高級魚として知られています。千葉県から南の海で見られ、体長は90センチにもなる大きな魚です。
石垣市の市貝に制定されているのは、黒真珠の母貝でもある「クロチョウガイ」です。真珠はもちろんですが、貝そのものも装飾品などに加工されることがある美しい見た目が特徴です。
石垣市が制定する動植物をご紹介してきましたが、実は動植物だけではなく「市星」があることをご存じでしょうか。「西表石垣国立公園」が星空保護区「ダークスカイ・パーク」に認定されている石垣市は、市星として「南十字星」を制定しているのです。
基本的に北半球にある日本では南十字星は見られず、北極星を見ることができます。しかし南に位置する沖縄では南十字星を見ることができ、南十字星を観測するために沖縄各地を訪れる方も少なくありません。
石垣市が制定するシンボルたちは、沖縄県、そして石垣島の豊かな自然が育むものばかりです。石垣島観光をする際には、観光スポットについ目が行きがちですが、「市花」をはじめとした現地のシンボルに意識を向けてみると、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。石垣島は陸も海も、そして星空も美しい場所。ぜひ現地の良さを存分に楽しみたいですね。