持続可能な開発目標「SDGs」では、17の目標を掲げて2030年のゴールに向けてさまざまな取り組みがおこなわれています。SDGsは国や企業などの大きな世界だけではなく、個人単位の身近で小さな世界でも取り組むことが可能で、SDGsに関する取り組みや活動はその幅を大きく広げているのです。
今回は10番目の目標「人や国の不平等をなくそう」について、個人でできる取り組みをご紹介します。
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SDGs10番目の目標「人や国の不平等をなくそう」は、あらゆる不平等の解消や差別の是正、途上国への支援などが求められます。「不平等」にはさまざまな形があり、全てをなくすことは難しく、果てしない努力が必要です。
しかし何もしないより、少しでも何かをすることで、まずは自分の周囲から変えていくことができます。個人でできる取り組みは実に多種多様で、自身が出会う環境の数だけ生じると言えるでしょう。
個人ができる取り組みとして、まずは「相互理解」を深めることが挙げられます。自分と自分以外の誰かとでは、たとえ親子や兄弟、家族であっても異なる存在です。それぞれの個性があり、違いがあります。そういった個性や違いを理解し、認め合うことが大切です。
もちろん相互理解が難しいケースもあるでしょう。そういったケースでは無理をする必要はありません。SDGsに対する個人での取り組みには限界があります。自分自身のできる範囲、手を伸ばせる範囲で取り組むことが大切です。
ボランティアやサポートをすることも、SDGsで個人ができる取り組みのひとつ。障がいのある人や、困っている人がいれば、何か手伝えることがないか声をかけてみるのも良いでしょう。
外見ではわからない障がいや病気を抱える人は、「ヘルプマーク」を所持しているケースがあります。外出先で見かけたら、視界に入っている間だけでも意識を傾けてみてはいかがでしょうか。妊娠している女性の「マタニティマーク」も同様です。
不平等には障がいや病気だけではなく、社会的なものや経済的なもの、年齢的なもの、ジェンダーなものなど、さまざまな不平等があります。個人で全てをフォローすることはできなくとも、目に見える範囲でボランティアやサポートをすることも、SDGsの重要な取り組みです。
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不平等に対する個人の取り組みでは、誰かを助けるというシーンも少なくありません。募金やボランティア、サポートなどもそうですが、ほかには誰かを助けられる「資格」や「技術」、「知識」を身につけるという方法があります。
手話や筆談、看護や介護に関する資格や技術、盲導犬のパピーウォーカーなど、「誰かを助ける」ための資格や技術、知識は大変種類が多く、簡単に身につけられるものから、条件が厳しいものまであります。それらのなかから、自分にできるものを見つけ、身につけてみることも、周囲の不平等の解消につながる大きな取り組みです。
先進国であっても、「いじめ」や「差別」の問題は根強く、大きな問題として社会を覆っています。いじめや差別は、非常に身近なところから発生します。前述した相互理解はもちろんですが、いじめや差別をしないように心がけることは大変重要です。
また、大人たちが周囲の子どもに対していじめや差別について教育すること、そして虐待だと思われる事例があれば速やかに通報することも必要です。
不平等は国や企業だけで対応できるものではなく、個人の意識や行動にも大きく影響されます。身近な不平等に対して何らかのアクションを起こすことが大切です。起こしたアクションは、思いがけない連鎖を生んで大きな輪になっていく可能性も。
「人や国の不平等をなくそう」は、途方もなく難しい目標です。それでも個人でできることはたくさんあります。身近なコミュニティはもちろん、自身が住む国や世界の国でどんな不平等があるのか、まずは興味と関心を持って一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
エグチホールディングスはSDGsの実現に向けて取り組んでいます。